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OCTOBER 2009.10

10/31<金>
街路樹のあざやかに色ついた枯葉が、風にヒラヒラと舞い、
路面をカラカラと音を立てながら、軽やかに吹き過ぎていく。
今日は仏滅でハロウィン。
もともとは、ハロウィンはケルトの祭りに起源をもつようだ。
まんざら、スコッチと縁がないわけでもないですね。
ケルト人にとっては、この日を境にして、新しい年が訪れるそうです。
今年も、あとまるまる2ヶ月になりました。
こんな時代に、何もなく平穏無事に、今年が過ぎ去って行くだけでも、
大変に幸せな事だと、みなさまに感謝しなければいけないことなのでしょう。

10/26(日)
紅葉狩りのシーズンになった。
日本の紅葉は格別らしい。
外国の紅葉は画一的で単調みたいだ。
日本の木々の木の葉の大きさも変化にとみ、
紅葉も赤、黄、褐色、金色、赤銅色とがモザイクのように、
山々や森を飾りつける。
きっと、「もののあわれ」は、いくら説明しても、
外国人には分らないかもしれない。
自然と人間の関係が、人間の心をも左右するものなのだろう。
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10/25<土>
昨日、時間がなく、近くの回転すし屋で軽く夕飯をとる。
お茶を注ぎ、一皿二皿と食べていると、3席くらい離れた隣の客が、
ガタッ!「イケネー、マイッタナ」
店員のお姉さんがとんで来た。
「ゴメンネ、コボシチャッテ」
すると、お姉さん「服は汚れませんでしたか?」
「ダイジョーブ。ワルイネ、コボシチャッテ」
お姉さんは、嫌な顔一つ見せることなく、
「よかったですね。すぐ拭きますから」
お姉さんは、見たところ、今時の若いお嬢さん。
嬉しいね、見ていて気持ちが良いね、本当に。
優しくお客様にせっする気持が、こちら側にグッと伝わる。
まだまだ、日本の若者も捨てたものじゃないね。

10/22<水>
衆院の総選挙戦だというのに、街はいたって平穏である。
自衛隊のイラク派兵、リストラの大波、倒産の嵐、
日本は大変な時代を迎えている。
30年位前だったら、日本国中、騒然としていたであろう。
日本の命運を占う総選挙となれば、
日本国中津々浦々、選挙戦一色に染まっていてもおかしくはないはず。
人々は熱く語る事もなく、激しく行動を起こす事もなく、
静かに、何事にも関心を示すこともなく、どこかさめているようだ。

10/19<日>
昨日と今日は板橋区民祭り。
神輿や阿波踊りで盛り上がる事だろう。
しかし、最近の祭りは健康的になり過ぎ。
祭りにには夜店がつき物。
危なそうなお兄さんやテキヤの強面がいたりで、祭りは俄然ヒートアップ。
解っていても、ついつい騙されクダラナイ物を買ったり食ったりするのも、
祭りが教えてくれる学習。
馬鹿らしいものや下らない物や恐いモノがなくなった、
純粋無垢で健康すぎる社会は、逆説的に恐いものがある。

10/17<木>
道々、ブラリブラリ歩いていると、高台に関東ローム層特有の、赤土剥き出しの土手があった。
土手の庭から、ボウボウと生い茂ったススキが、ワサワサフラフラと風に吹かれ、右に左に揺れている。
秋もいよいよ深まってきた。
ススキ越しに満月でも眺めながら、土瓶蒸しを肴にぬる燗の酒で、縁台に座って一杯やりたいもの。
土瓶蒸しの中には、松茸は勿論、播磨灘か高砂の焼き穴子、骨きりをし湯引きをした、パッと花を咲かせた鱧、
秋の実りの銀杏、サクサクと一煮立ちさせ、色めのあしらいに三つ葉をパラッと散らせば、
備前の片口の土瓶の器は秋満載。
酢だちをキュッと搾り、ズーッと猪口で飲む程に、今年も秋が来たななんて、柄にも似合わずしみじみと感慨に耽る。
土瓶の中の具を肴に、秋田の銘酒「飛良泉」を、秋模様の色絵の盃につぎ、グビグビとやりたいもの。
想像しただけだも、なにやらワクワクする。

10/12<日>
いよいよ、牡蠣が美味しい季節。
生で食べてもフライにしても美味い。
牡蠣は人間が食したモノでも、一番古い部類にはいる。
古代ギリシャでもふんだんに食べれたようだ。
Rの付く月に美味しいと言われているが、実際には、
食べようと思えば何時でも食べられる。
牡蠣には特にグリコーゲンが多い。
お菓子の「グリコ」の名前も、このグリコーゲンから取られた。

最近は、味覚障害の子供や大人が増えてきたそうだ。
味覚異常のおもな原因は、栄養素の亜鉛が不足していることによる。
タンパク質を合成するのに必要な、亜鉛が不足する事により、
味覚細胞の新陳代謝がなされなくなり、
味覚障害に、はたまた子供の成長の鈍化、
成人は免疫力の低下を招く。

牡蠣には沢山の亜鉛が含まれているので、
この時季、おおいに食べようではないか。
亜鉛を体外に排出する作用を持つ、
食品添加物の摂取には、くれぐれも気をつけよましょう。
<ウイスキーと生牡蠣>
少し高いが、鳥羽の的矢牡蠣を牡蠣ナイフでグイグイ差込、パキ!ッと開ける。
ブチューと礒の香り。
黒々とひかる肉厚の牡蠣がガバッと顔を出す。
レモンを絞る代わりに、アイラのシングルモルト・ラフロイグをタラーリとワンショットたらしこみ、
いっきに口元へ運び、牡蠣の身と一緒に、グビリと一撃咽喉元に放り込む。
まさに甘露甘露の一瞬である。
1度は試してみる価値あり。


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10/10<金>
我が家の近くには、農家の猫の額のような畑が、あちらこちらに点在する。
畑の隅の柿の木には、たわわに実った柿が橙色に色ずき、
道路越しにはみだしている柿は、「ちょっと、失礼」なんて、つい手でもぎ取ってしまいそうになる。
もぎ取った柿を、上着でゴシゴシ軽く拭いて、ガブッと噛むのは心地よいだろう。

子供の頃、世田谷にもたくさんの栗林があり、農家の柿の木にも、枝がしなるほど柿が実っていた。
秋は私達子供にとっては、ちょっとだけ、スリリングな季節でもあった。
近くの栗林に、柵を乗り越え、進入する。
一人は見張り、私達数人は、下に落ちたクリのイガをゴム靴の底で、ゴソッとこそげる。
イガが剥けて、こげ茶色の大きなクリがパカッと弾ける。
私達は全てのポケットにぎゅうぎゅうと詰め込む。

「コラー!」
しまった、見つかった。
「おい、逃げろ!」
一目散に逃げる。
「マテー!ドロボー!」
はちきれる程に入ったポケットから、クリがポロポロ落ちる。
何とか柵を乗り越え、ホッと一安心もつかの間。
「僕達、駄目じゃないの。泥棒は駄目よ」
運悪く、よその奥さんに見つかってしまった。
「スミマセン」
私達一同は、見かけだけはシュンとなる。

昔は、悪い事をしていれば、よその知らない大人が、悪戯をしている子供を注意した。
優しく思いやりをもって、大人が上手に注意をしたもの。
今は、下手によその子供に注意しようものなら、逆に親に怒られることもある。
町には、ご意見番のようで、誰でも悪童に睨みを利かせるオジサンもいた。
東京でも、人々がまだまだ連帯感を持っていたのかもしれない。
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10/6<月>
街路樹も紅葉し、さすがに風も冷気をおび肌寒い。
昨日トルコ料理「イズミール」で飲んだ、トルコの酒、ラキが効いているのか、
その後、バー「ライムライト」で飲んだ酒のせいか、背骨の裏あたりが少し痛い。
このところ、少しばかりか、たくさん飲みすぎで困ったもの。
学習能力のなさが、我ながら悲しい。

このままでは、またまた肝臓の破裂!
1度あることは、肝臓の場合に限って、2度あってはならない。
私の場合は、もう後がないのだ。
何とか、休肝日を作らなければ、肝臓がギブアップする。
ワカッチャいるけど、止められないのが、酒に関しては、なんとも情けない始末。
今日こそは、酒を絶とうと、一大決心をした時に限って、
遠方より友がきたり、目出度い事で乾杯なんて、おおいに盛り上がったりで、
またしても、気がついてみれば、大酒を飲むはめになる。
神様はなんとも悪戯好き。


10/3<金>
家の近くの信号が赤だ。
立ち止まっていると、後ろから子供づれのお父さんがやって来た。
お母さんの代わりに、多分、幼稚園のお迎えなのだろう。
私は信号が青になるのをじっと待ち、車の往来をぼーっと見やる。
本当は、車の切れ目に、さっと信号無視で渡りたいところだが、致し方ない。

だいぶ前のこと、同じ信号で苦い思いをしたことがある。
信号に差し掛かった時、残念な事に、赤に変わった。
右左見渡したところ、車ははるか彼方だ。
私は信号を無視して、さくっと渡ろうとした。
道路の中ほどまで来た時、後ろで声がした。
「危ない!駄目よ!」
私はギョッとして、渡りざまに振り返った。
お母さんに手をつかまれ、子供が後ろに引かれていた。
「駄目じゃないの、赤でしょ」

まるで私が叱られてるようで、赤面するほど恥ずかしい思いをした。
子供は大人の真似をするもの。
大人が社会のルールや規律の模範を、せめて、幼子の前では見せなくてはいけない。
それ以来、子供がいる時だけは?信号無視をしないようにしている。

高く澄み切って、気持のよい風が吹きはじめた。
うっすらと心地よい汗をかきながら、ぶらりぶらり散歩するのに良い季節になった。
くれぐれも、子供の前では、とりあえずは、よい大人でいなければと自戒する。
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