新潟から、ツヨシちゃんがやってきた

2005・5.3
左から、ママ、田中さん&彼女、ツヨシちゃん、同席の高橋さん
「マスター、こんちは」
ツヨシちゃんたちが、三人でやってきた。
「やー、久しぶり。何時来たの」
「たった今」
「混んでたんじゃない」
「いや。下を通ってきたから大丈夫でした」
「何時間かかった?」
「七時間位かな」
ツヨシちゃんは私にお土産を持ってきた。
「マスター、これ」
「なに?」
「マスター、ベストが無くなったって言ってたじゃない。約束のベスト」
「こんなに沢山?」
「気にいったら着て下さい」
「ありがとう」
なんと、四着もある。
まずは酒はビールから。
彼女はファジー・ネーブル。
「マスター、あれ作ってくれる」
「焼きうどん?」
「あたり!あれは、ここでしか食べれないから。最高ですね」
私は、早速、二人前をつくる。
メニューには載っているのだが、ピーポポの隠れメニュー。
知る人ぞ知る人気料理だ。
一度食べると、やみ付きになる人も多い。
やがて、ツヨシちゃんが、新潟地震のことを語った。
地震は凄まじいものだったようだ。
車に乗っていた時、ガクッと傾いたので、一瞬、パンクかなと思ったらしい。
でも、まだ揺れ続けているので、これはおかしい。
止まってみると、道が揺れてる。
近くの崖が崩れるんじゃないかって、本当に怖かったようだ。
遠くの橋も波打ってるようにしなっている。
「マスター、前の仕事で、山古志村へしょっちゅう行ってたんですよ」
「本当に、美しい村だったそうだね」
「とにかく、日本の農村ってこれだよなって、なにかほっとさせてくれる所でした」
「そうみたいだね」
「ニュースで出てくるところは、村のほんと入口。中まで入れる状況じゃないですね」
どうやら、土地感のある人には、村の惨状が想像を絶するものであることが分るようだ。
ツヨシちゃんは、親父が大好きだったジョニ赤のロックを飲む。
「ツヨシちゃん、ハウス・オブ・ローズもローガンもあるよ」
「嬉しいな。ゆっくりと順番に飲ませてもらいます」
そして、ロングモーん十二年、ブルイック・ラディー十年など美味しそうに飲みすすむ。
東京を離れてから、もう三年ちかく経つのだろうか。
こうして仲間達と楽しい時を過ごしていると、知らないうちに、
昔の楽しい時間にフラッシュバックしてしまう。