「ママ、僕のこと、覚えてますか」 少し考えてから、「小山内さんじゃない」 かれが、大山を引っ越してから、かれこれ、どれ位たつのだろうか。 かれはまだ、外語大のスペイン語科の四年生であった。 あれから、なんと四年以上も経過していたのだ。 「今、どうしているの?」 「マスター、あれから、大学を辞めて、ギターの勉強をしました」 「専門は何?」 「スパニッシュ・ギターです」 現在、いろいろなライブハウスで、プロとして活躍しているようだ。 スパニッシュ・ダンスの伴奏も、精力的に行なっている。 そして、スパニッシュダンスとジプシー音楽のことを語り合っている内に、 「マスター、よかったら、今、弾いてみましょうか」 激しくも流れるように動く指先で、たくさんの曲を弾いてくれた。 目の前で演奏する小山内さんは、まさにプロの姿。 演奏が終わると、私たちは思わず拍手。 四年間の間に、人はこんなにも変るものなのですね。 本当に、自分の表現をしたいものに出会った人は、生き生きとして輝いている。 これからの永い人生、小山内さんの表現をする、たくさんのものを楽しみにしています。 2005/10/9(日)、ピーポッポの21周年に、演奏をしてくれることになりました。 ぜひ、聴きに来てください。 8時頃にはじまると思います。 |