N大医学部の学生Yさんが、バンド仲間とやって来た。 「ダボ・スタジオで練習?」 「いえ、今日は学園祭なので、ライブやってきました」 「今の時期なんだ、学園祭」 「明日もあるんです。今日は、3人でお疲れさまで来ました」 Yさんは、何かの、大切な折々に、お祝いのお酒を飲みにやってくる。 「マスター、この前、ミクシーで紹介していたお酒、ください」 「ラッテ・デ・スエッチラね」 そして、Yさんにはオーダーのイタリアのリキュールを。 いちばん学年の下のAさんは、ブルーのロングのお酒と言う注文。 チャイナブルーを。 2人の真ん中の学年のIさんは、紫のショートカクテルの注文。 ブルームーンを。 3人はお酒を飲みながらの、楽しい談笑。 隣に居合わせた、タカさん、 「N君知ってるかな。もう医者になって、3年くらい経ってるとおもうんだけど」 Yさん「コーイチさんでしょ。僕らのクラブの先輩です」 タカさん「そうなんだ。彼は偉いやつでね」 「僕らも、今でもお世話になってます。ギターも早弾きで上手いです」 タカさん「中学から高校とずっと担任でね。彼は高校のとき、弟さんを脳腫瘍で亡くして」 「そうだったんですか。コーイチさんは、みんなに慕われていますよ」 タカさん「そのことで、彼は進路をはっきりと決めたんだね」 マスター「昔、その教え子の話、聞いた事があるな」 「そして、受験した大学の医学部は全て合格。でも、N大を選んだんだ。 弟がお世話になった大学で、医者になりたいと言って」 タカさん、自分の教え子が、医者になり、頑張っていることを、 後輩から、直接、生の声で聞けて、とても嬉しそうだ。 タカさん「マスター、3人に一杯づつ、何かおごってやってください」 コーイチさんに、タカさんとYさん、携帯で電話をしたが、残念にも留守電。 次回は、みんなで一緒にお酒を飲めると良いですね。 芝居の稽古帰り、テアトル・エコーの山下さんが登場 |