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NOVEMBER 2004−11

11/28<日>
昨日、京都から昔馴染みのお客さまがやってきた。
東京で学会があったそうで、日曜日にすぐ帰る予定だそうだ。
でも、わざわざ、時間を割いて、ピーポッポに寄ってくれるのだから嬉しいかぎり。
いつもの、シングルモルト・アイル・オブ・ジュラをショットでだす。
「センター・ホテルで泊まり?」
「それが、今日はいっぱいでダメでした」
「池袋あたり?」
「萱場町です」
「遠いですね」
「そこしか、空いてないものですから、しかたなく決めました」
やがて、学会で一緒の女性が、ピーポッポへ合流。

彼女も、ホテルの予約が大変だったそうだ。
やっとのことで、品川の近くの青物横丁のホテルを予約したそうだ。
彼女曰く、「ホテルの人が言うには、ペ・ヨンジュの影響だとか」
確かに、ヨンさまで、日本のオバサンが大フィーバー。
怪我人もでる大騒ぎだ。
それにしても、韓国の人気俳優が東京にいるだけで、東京のホテルが塞がるなんてほんとうかしら。
でも、最近の日本はかなり幼稚化しているので、まんざら無いこともないかもしれない。

11/23<火>
38歳の東洋太平洋ミドル級王者、西沢ヨシノリが再度世界タイトルへ挑戦。
WBCチャンピオンのバイエル(ドイツ)との対戦が、正式に決定。
12月18日、敵地へ乗り込みタイトル奪取を誓う。
一昔前なら、強制引退の歳。
人間の年齢は、人により様々。
画一的に、選手生命を、年齢により奪うのは問題がある。
確かに、ボクシングは危険なスポーツ。

健康管理だけは、十二分に気を付けなけれならないのはもとよりだが。
1918年生まれ、アメリカのジャズピアニスト・ハンク・ジョーンズは、既に86歳。
だが、自分はまだまだ子供、成長途上だと語っている。
だから、あと200歳は生きなければ、自分の音楽は完成しないと。
人間の歳は有限であるのは事実だが、人間の能力は無限。
人間の歳を狭義に、平面的に考えてはいけないのだろう。
人間の歳は、もっともっと立体的でダイナミックのもので在るはず。
愉快な仲間更新

11/22<月>
「マスター、お約束の酒」
お客さまがバックに担いで、一升瓶を届けてくれた。
カウンターにドカンと焼酎を置く。
「例の神保町の酒屋さんですね」
「親父さん、これなら間違いなしって、太鼓判を押してました」
佐賀の純米焼酎「七田」
初めての焼酎でわくわくする。

夜中の2時過ぎ、封を開けてトクトクとグラスに注ぐ。
華やかな吟醸香が辺り一面に漂う。
直感的に、これは只者ではないと。
口に含むと、大吟醸の華やかでフルーティーな吟醸香。
鼻腔を擽るように、フワーッと優しく抜けていき心地よい。
クビッと飲み込むと、スルリと咽喉を撫でるかのごとく流れ落ちる。

ともかく上品で繊細。
私の想像では、丹念に作られた吟醸酒の粕を、再醗酵させ蒸留したものであろう。
きっと粕は雲海のようにふかふかで、泡のようにふわふわ。
さぞかし、固めて焼いても美味いし、粕汁でも甘酒にしても絶品のはず。
久しぶりに味わう本格焼酎に感動。
至福の時のプレゼントをありがとう御座いました。
ぜひとも、天山酒造の純米吟醸も飲んでみるつもりだ。

11/20<土>
だいぶ遅くなりましたが、「マスターの独り言」を更新しました。
更新

11/18<木>
先日、加藤さんが暫らくぶりにやってきた。
「マスター、先週、韓国に行ってきました」
「韓国は初めてですよね」
「ええ。マスター、お土産買ってきましたよ」
「何時もいつも、すみませんね」

加藤さんは、デイバックから、何やら取り出す。
「ワインみたいなんですけど。少し、漏れてるみたい」
確かに、瓶からは、ブドウの香りが微かに漂う。
「マスター、少しでいいですから、飲みたいですね」
「じゃ、開けてみましょうか」

しかし、素材の悪いアルミ製の蓋は、空回りはすれど、開かない。
昔のソビエト製のウォッカの瓶の蓋のようで、回せど回せど空回りするだけ。
仕方なく、缶切りで、口金の溝の掘られた部分まで切って、
やっとのことで蓋をこじ開けた。
手を切らないように、切り口を、アイスピックの柄のお尻で平らにならす。
二つのグラスにワインを注ぎ、「何時もお世話様。乾杯!」
ボトルには、ハングル語で、何やら訳のわからない文字。

その右横には、英語で、WINEと書かれている。
てっきり、ワインと思いきや、ワインのリキュールのようで、とにかく甘い。
グラスの下には、ブドウの滓のようなものが、赤茶けて沈殿している。
「これは、ワインというよりか、ワインのリキュールじゃない。何処で買ったの?」
「板門店の38度線非武装中立地帯のマーケットで。
ちょうど、韓国と北朝鮮の友好市場が開かれていて、そこで、買ったの」

「日本円で幾らぐらい?」
「400円位かな」
「北朝鮮にしたら、かなり高価だね」
「多分」
「でも、この酒、きっと外貨稼ぎの輸出用かも」
私が想像するに、ワインと書かれているが、
醸造アルコールにブドウジュースを混ぜ、砂糖と香りを添加したものではないか。

北朝鮮程の緯度の寒冷地帯なら、葡萄の栽培には余り適さないはずだし、
その緯度で葡萄の栽培をするには、高度な技術とたゆまざる地味の改良も必要なはず。
飢餓に瀕する今の北朝鮮には、そんな余裕などきっとあるはずもない。
その点からいうと、まさにドイツの白ワインは、努力と技術の最高の精華、芸術作品とさえ言える。
わざわざ、板門店から、不思議なお酒を届けてもらい、楽しい体験をさせていただき、加藤さんに感謝。

11/11<木>
夕方、少し雨がぱらつく。
夜半から、本格的に雨が降りだすようで、いやな予感。
来週の18日は、第三木曜。
ボジョレー・ヌーボーの解禁日だ。
昔ほど大騒ぎをしなくなったが、ヌーボーの予約は、前年を上回るほど活況を呈している。
ワイン文化も、いよいよ本格的に、日本に定着してきたようで、なによりな事。
今年のヌーボーは、去年に遜色のないほどの、なかなかの出来栄えらしいので楽しみ。
昔は、ボジョレー村の、地元のささやかな、新種の誕生を祝う祭り。
今は世界中で、「喜びのワイン」ボジョレー・ヌーボーが、18日を合図に開けられる。

11/8<月>
ピーポッポのHPも、おかげさまで、アクセス数が3万件を突破しました。
最初の頃は、カウンターの数も遅々として進まず、結構寂しいものでした。
今では、私の知らない大勢の方が、HPを見てくれているみたいで、
時々、知らない方から、メールが入るのはとても嬉しいものです。
これからも、よりいっそう、充実して楽しいHPになるように、
頑張りますので、よろしくお願い致します。

11/4<木>
日本プロ野球に新球団が誕生。
先に手をあげたのはライブドア、そして後出しの、同じIT産業の雄・楽天に決定。
地元では、ライブドアの支持が圧倒的。
だが、経済界に受けがよく、さらに、サッカーでも実績のある、
楽天に落ち着くであろう出来レースは、誰もが想像していた結末。
やはり、日本のプロ野球は閉鎖的。
アメリカ大リーグのオーナーは、会社の宣伝のために、
野球チームを、広告塔として利用する事等は、考えられないらしい。

球団のオーナーであることは、名誉であり、社会的なステイタスでもある。
日本では考えられないほど、球団オーナーは尊敬されている存在。
それにしても、「楽天は」飛ぶ鳥落とす勢いだ。
昔だったら、トンカツ好きにとっては、「楽天」は有名な名前。
勿論、いまでも、知る人ぞ知る、上野にあるトンカツの老舗。
昭和7年、上野に、野寺 助松氏が、現在の「トンカツ」の店「楽天」をを開いた。
3年前、川越祭りに出かけた折、「とんかつ割烹楽天」を見つけた。

多分、上野「楽天」の姉妹店だろうと想像したら、
やはり、「上野楽天」で修行した人が開いる店であった。
上野には、今でも多くのトンカツ屋が、上野広小路界隈にたくさんある。
タンシチューもボリューム満点で美味「ぽん多」
演芸場上野鈴本の裏、カツサンドの元祖「双葉」。
先代の親父さんは、森繁久彌主演の映画「とんかつ一代」のモデルにもなった、
江戸っ子気質丸出しの威勢のよさが懐かしい。

夏場は、豚が水豚になるといって、店を閉めて、内装工事などをしていたもの。
上野松坂屋横の「蓬莱屋」、とんかつの揚げ鍋を変えての二度揚げのこだわり。
小津安二郎がこよなく愛したとんかつでもある。
そして「井泉」、場所が湯島だけあって、先代の社長は粋人。
店でのお葬式には、鳶さんが半纏姿で下足番。

座敷には、親戚はもとより、湯島の芸妓の綺麗どころがずらり勢揃いしてたな。
「平兵衛」、今はなき「京成デパート」、現在の丸井デパートの裏にひっそりと佇む。
とにかく、注文されてから造り始めるので、1時間くらいはじっと我慢。
皿に盛られて出てくるとんかつは絶品。
他にも、この界隈には、とんかつ屋が犇いている。
上野は、とんかつの発祥の地だけあって、とんかつはどの店も外れがない。

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