今日は暖かドライブ日和。
懐かしい梅園を過ぎて、黒山三滝へ。
目的の滝まで十分位みたいだ。
滝が流れ落ちる絶壁の方から、女性が二人崖沿いの狭い道を降りてきた。
下から見る景色とは一変、かなり高いので背筋もぞっとする。
「先回りとは、驚いたね。」
さー、これから顔振り茶屋へ出かけよう。
ここまで来れば、茶屋まで後一息。
「今日は、生ビールありますか?」
「旦那さん、何も無くてすみません。これを食べてください」
またしても、すでに他のお客様は、すでに退店していた。 |
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「マスター、6月13日に試合が決定しました」 「早いね。今度こそ頼むよ」 「はい、頑張ります」 「前回は惜しかったよね。あれは敵前逃亡だよ」 3月10日<木>に日本ライト級チャンピオン・カーニバルがあった。 日本ライト級1位田中光吉VS久保田和樹。 第1ラウンド早々、田中の強烈な右フックが久保田の顔面に炸裂。 たまらず、久保田はもんどりうってダウン。 田中の一方的なワンサイドの展開が開始。 しかし、4回不運にもバッティングで、久保田の額が切れ出血。 このとき、すでに久保田は戦意喪失。 試合はノーコンテストで不運にもドロー。 残念無念、田中はリングに膝からガクリと落ちる。 なんとも不本意な結果に終わった。 「マスター、今日はこれで帰ります。明日花見ですから」 「どこでやるの?」 「近くの平和公園」 「上板の駅の近くの?」 「ママは知ってるよね」 そして、翌日、私も出かけてみた。 公園は花見客でごった返していた。 「ママも一緒に行かない?」 「ここで待ってる」 「どうして?」 「私も行くと、貴方、長居しちゃうし」 「じゃ、俺だけ行ってくるわ」 「飛鳥山に行くの忘れないでね」 公園は思いのほか広い。 ぐるりとまわるが見当たらない。 まだ帰るわけないし、ひょっとしたら間違えたかな。 ちょっと不安になって、ぐるり一周。 端っこのほうに、光吉軍団がいた。 ビールを差し入れて帰るつもりが、 「マスター、せっかくだから飲んでってよ」 この言葉に俺は弱い。 「じゃ、ちょっとだけ」 渡された缶ビールを右手に、車座に加わる。
「車で待ってる」 「駐車場ならあるから。ちょっと行ってくる」 やがて、戻ってきた。 「飛鳥山に行くんだって行ってたよ。早く戻るようにって」 若い連中と満開の桜の下での酒は気持がいい。 あまり、真昼間から大勢で酒を飲む機会がないので、とても心地がよい。 古口ジムのトレーナーの宇野さんに会うのも久しぶり。 元世界チャンピオンの鬼塚さんと、ピーポッポに来て以来かな。 後楽園ホールでは何回か見かけたのだが。 屈託のない愉快な仲間たちと酒を酌み交わしていると、ついつい尻が重くなる。 ちょっとのつもりが、2時間位いたのかも。 すこし、ほろ酔いで気持ちよい。 日差しも少し翳り始めた。 そろそろ、腰をあげねば。 いくらママでも、臍を曲げさせてもいけない。 「光吉さん、そろそろ撤退するわ。皆さん、ご馳走さん」 「マスター、写真を撮ってるだろ。たぶんホームページに載せてくれるよ」 「近じかアップしておくから、見て下さいね」 車に戻ると、ママは地図を見ていた。 こんなに待たされても、頭に来ないところがなんとも偉い! 車に戻った私達は出発進行。 しかし、時はすでに遅し。 飛鳥山の花見は急遽中止。 新装なった羽田へ出かけることに。 中台辺りから首都高にのり湾岸道を進む。 とうに日は落ち始め、彼方の夕映えは美しい。 途中で買った缶ビールがやけに美味い。 前方に広がる雄大な日没のパノラマを見ながらのビールはなおさらだ。 こんな時ほど、運転が出来なくてよかったと感無量。
駐車場に車を置いて中へ。 さすがにこの時間、人はまばらだ。 取り敢えずは何処かで腹ごしらえを。 でも、いがいとこれぞという食べ物屋がない。 「第二ターミナルへ行かない」 「何かあるの?」 「綺麗になったみたい。屋上から見る飛行場が素敵だって」 二つのターミナルを結ぶシャトルバスバスに乗車。 私達の生活、ほとんどバスに乗ることがないので、いささか楽しい気分。
私達はさっそく展望デッキへ。 日はすっかり落ちて、人はまばらだ。 吹き抜けるける風は強く、えらく冷たい。 早々と退散して階下へ。
やはりここも、帯に短し襷に長しで、なんとも収まりが悪い。 まー、贅沢は言わずに入るとするか。 私達はカフェラウンジのような店に入る。 ママはクラブハウス・サンドとコーヒー。 私は勿論生ビール。 夜の空港を離着陸するジャンボジェットは美しい。 今飛びたったジェットが、あっという間に夜空の星のように点滅する。 何百人の人を乗せて何処へ行くのだろうか。
だが、世界の紛争は絶えず、かえって複雑に、そして凄惨にさえなっている国もある。 世界は物理的には小さくなったが、その分、人間の心は拡散し、分裂しているようにも思える。 てな難しいことを少し考えながら飲むビールはやはり美味い。 世界のことを、酒のつまみにするんじゃねーぞ、不謹慎じゃ!の声が、何処からか聞こえそうだ。 そこそこのんびりと一服したので、そろそろ帰還せねば。 われわれは店を出る。 回りの店は既に閉店していた。 ひょっとしたら、この店も、私達が帰るのを、今か今かと待っていたのかも。 同業者としては、思いやりのなさに少し反省。 私達はシャトルバスで戻り駐車場へ。 時は九時をとうにまわっていた。 板橋に帰ったら、取り敢えずは腹ごしらえ。 仕上げにケルビンのFGcafeにでも寄って、一杯やっていこう。 |