旅&


小さな旅&日記

巾着田の曼珠沙華(彼岸花)
2004.9.12
曼珠沙華(彼岸花)の大輪
埼玉県の日高の巾着田は、曼珠沙華(彼岸花)で満開だそうだ。
早速、出掛ける事にする。
何時ものことで、起きるのが遅い。
出かけたのは、午後の3時。
川越街道をくだり、川越を越して、目的地の日高市に向かう。

普通なら、一時間位で着けるはずだが、街道は以外に混んでいた。
秋分も近い今日この頃、6時ころには日が落ちる。
予定通り、明るい内に到着できるものやら、少し不安になる。
陽は傾き始めてはいるが、なんとか明るい内に巾着田に到着したいもの。

日高市に入り、暫らく進むと表示が出ている。
「大変に混みあうので、迂回道をどうぞ」
なになに、そんなに混んでるの?
指定に従い、迂回路へ入る。
細い道を進むと、巾着田の入り口に着いた。
曼珠沙華に囲まれたママ
入り口には交通整理兼駐車料金徴収の小父さんが、警察の検問みたいにして待機。
500円を払い、誘導に従い、河原の小石でデコボコの仮設駐車場に車を置く。
こんな処で、え!500円は高いよと思いながらも、
テクテクと入り口へ戻り、いよいよ巾着田へ。
高麗川の清流 高麗川にかかるあいあい橋
高麗川に、アウトドア好きには応えられないシェイプの木橋がかかる。
下を見下ろすと、かなり高い。
釣り糸を垂れてる人、お弁当を食べてる人、寝転んでいる人やらが散在する。
橋を渡りきると、道沿いに小さな小川が流れ、子供達が網で掬って遊んでいる。
人の流れのままにそぞろ歩いて行くと、そこには、真紅の曼珠沙華がちらほら咲いていた。

まじかに見る曼珠沙華は、想像以上に見事なのに吃驚!
もっと小ぶりでそそとした花なのかと思いきや、こんなに堂々として華やかな花なのかと認識を改めた。
どうやら、ずっと先まで花畑が続いているようだ。
武蔵野の面影を偲ばせる雑木林に守られるように、曼珠沙華の花園が広がってきた。
曼珠沙華の群生
川沿いに広がる花畑は、朱色に盛り上がるように咲き誇っていた。
何処までも何処までも広がる花園。
お釈迦様が住む極楽浄土は、さもありなんと思わせるる程の絢爛豪華。
犬を連れながら散歩する人。
仲良く手をつなぎながらデートする若者。
写真を撮る家族連れ。
それぞれが、おもいおもいに、曼珠沙華の花園を楽しんでいる。
既に、陽は傾き始めているが、遙彼方の巾着田に続く道路は、まだまだ車の渋滞。
まだまだ続く車の渋滞
駐車場から帰路に着く車も狭い道で数珠繋ぎ状態。
陽も高い内、もっと早く来ていたならば、大変な渋滞に巻き込まれたなと想像するとゾットする。
花畑を離れたところに、何か出店が出ているようだ。
出かけてみると、土産物屋や食べ物屋がたくさん出店している。
しかし、時間が時間だけに、既に閉店している店や、仕舞い仕度の屋台もちらほら。
酒屋さんの出店は埼玉の地酒を売っている。

勿論、試飲も出来るようだ。
一杯やりたいとこだが、やったらずるずる飲みが始まるのが怖い恐ろしいのテイタラク、
この際なんとか我慢を決め込む。
その分他の出店で、ママと連れだち、佃煮やら味噌漬やら、次々に試食に及ぶ。
昔懐かしいいろいろな漬物等厚顔にも試食し、ママと私は安上がりにも悦に。
屋台広場を一回りして、外に出る。
屋台広場近くの水車
草叢にはコスモスが可憐な姿で咲き始めていた。
爽やかな風が通り抜け、昔懐かしい田舎の香りが鼻先を擽る。
頭上には、たくさんの赤とんぼが楽しそうに飛んでいる。
既に夕暮れ時、秋の気配を感じさせる。
プラリプラリと草叢の道を進み、花畑へ戻る。
何処までも何処までも広がるお花畑。
私達が想像した巾着田とは規模も華やかさもまるで違う。

大体は、想像したものと現実があまりにも乖離し過ぎて、ガッカリする事が多いもののだが、
今回に限っては、まったくの逆で、もの凄く得をしたようで嬉しくなった。
一度は見る価値がある日高市の巾着田です。
日高の巾着田について。
日高市内を流れる高麗川(こまがわ)の蛇行により、長い年月をかけてつくられた。
その形がきんちゃくの形に似ていることから、巾着田(きんちゃくだ)と呼ばれるようになる。
 広さは直径約500メートル、面積約17ヘクタールに及びます。