シャトー・デ・ラ・ポンプ&鉄管ビール
2008年9月30日

シャトー・デ・ラ・ポンプって、ご存知ですか?
フランスでは、これを注文できます。
その時、洒落の分るソムリエなら、ミネラルでなくても、よろしいですか?とくるかも。
そしたら、ウィッといって、2008年物をよろしくと言ってみたら愉しいですね。
フランス語で、ラ・ポンプとは水道のこと。
そうです、正真正銘、水道水です。
フランスへ行ったら、ぜひ、注文をしてみてください。

私が、昔、フレンチのサービスを始めた頃のこと。
休憩の時、「ちょっと、鉄管ビールを飲んでくる」と言って、先輩が立ち去りました。
鉄管ビール?
聞いたことのない意味不明な名詞。
一体全体、何のことやら見当がつかなかった。
戻って来た先輩。
暑い時には、鉄管ビールに限ると言って戻って来た。
そうなのだ、鉄管ビールとは、飲食業会の符牒で、水のことだった。

日本とフランスでは、同じ水の表現にも、こんなにも落差がある。
水をワインに例えるのは、さすがにワインの国、フランス、心憎い。
もうすぐ、野球のペナントレースも終わる。
そして、優勝祝賀会は、ビールの泡の暴発乱舞。
せめて、祝賀の開始くらいは、シャンペンで華やかに決めたいもの。
ビールは安上がりだが、一年の計の祝い酒。
あまりにも、寂しすぎるのでは。

小さな旅&日記「熱海・起雲閣」
2008年9月29日


階段は私のジム
2008年9月27日

私はまとめてトレーニングができない。
毎日、こまぎれの体操だ。
パソコンがフリーズすれば、腕立て伏せ。
テレビを見ている時は、腹筋運動や屈伸など。
歩いている時は、手の関節などの柔軟運動。
だから、わざわざスポーツジムに、通おうとは思わない。

最近は階段トレーニングを加えた。
はじめのうちは、上りだけを、爪先立ちで歩いた。
最初は少し不安定だったが、ほどなくして、楽に歩けるようになった。
そこで、自信がついたので、下りも挑戦するようにした。
少しきつく、怖かったが、今は安定し、普通に下り歩きができるようになった。
爪先歩きが良いのは、階段の上り下りの時、ペタペタとだらしのない音がしない。
だから、身体が軽く軽快な足取りになったようで、気持ちが良い。
それと、アキレス腱が強化されるようだ。

昨日の事。
近くのスーパーに買い物に出かけた。
電車の遮断機が下りる音が、カンカンカンとなった。
夕暮れ時は、開かずの踏切程ではないが、一度捕まると、結構立ち往生する。
そこで、一気に駆け抜けた。
やはり、階段トレーニングの成果?
アキレス腱も足もまったく快調であった。
でも、いい歳なのだから、無理はいけないと、少し反省。
還暦過ぎの我、ゆっくり、ゆったりがモットーなのだから。

愉快な仲間たちを更新
漫画「タナトス」の仲間たち

2008年9月26日

再読は新鮮な感動!
2008年9月25日

このところ、本箱から、昔読んだ小説やらエッセイを引き出して読んでいる。
表紙は買ったときと変わらないのだが、剥き出しの小口は薄茶に変色している。
そして、手にした瞬間、古本特有の紙のすえた匂いが鼻先をくすぐる。
すでに、30年かそれ以上経過した本。
その時の自分史が、鮮やかに、瞬時に蘇る。

読み進むに従い、あれ?まるで、自分が記憶していた印象と違うではないか。
はてまた、こんな小説だったのかと再認識する。
読み直しているのだが、読み味は新鮮!
まるで、はじめて読んでいるようで、さらに感動も大きい。

小説の中には、作者の人生と哲学が凝縮されている。
私も還暦をすぎ、そこそこの人生経験を積んだ。
だから、作者の描く世界を理解する、深度も深くなったのだろう。
それにしても、一昔前の作家の文章の巧さ、表現の巧緻さ、豊かさには驚嘆する。
私も毎日、つらつらと駄文をブログで書いている。
それゆえか、プロの作家の素晴らしさを、
よりいっそう、認識できるようになった気がする。

三遊亭歌橘師匠の真打披露宴
2008年9月22日


少子化に終止符?
2008年9月20日

今年になって、私の親戚やお客様に、新生児がおおぜい誕生している。
嬉しいことに、すでに10子は誕生しているだろうか。
先月の戌の日、水天宮にお札を戴きに、ママの親戚の若夫婦が出かけた。
すると、安産祈願の女性で、境内は長蛇の列だったそうだ。
まだ強い夏日の中、汗をかきながら、長い順番待ちのあと、お札を戴いたと言っていた。

一昨日見えた方も言っていた。
「少子化と言われているけれど、最近は子供が多いみたいですよ。
先日も、娘のお札を、水天宮までいただきに行ったの。
そしたら、お札を待つ列の長さにびっくりしました」
確かに、去年あたりから、知り合いの家庭に、たくさんの赤ちゃんが誕生している。

子供は国の宝。
日本の未来を、子供たちが担ってくれる。
子供たちが安心して成長できる環境を、大人たちは整備しなければならない。
もちろん、国家や行政の役割は大きいだろう。
だが、子供達の成長の基本は家庭だ。
逞しい子供が成長できる家庭を、みんなで支えてあげる地域社会が必要だろう。

明後日は、天気になーれ!
2008年9月19日

台風13号が日本上陸。
各地で猛威を奮っている。
特に、豪雨の被害が甚大だ。
夏までは、台風が本州に上陸しない珍しい年だった。

やはり、日本の秋は台風の季節。
今日は近畿地方へ上陸。
山間部では土砂災害が多発し、河川も氾濫している。

明後日の日曜日、熱海に出かける。
去年、熱海に出かけた時は、台風の爪痕深く、
相模湾に面した西湘バイパスは崩れ、不通だった。
湯河原近くの真鶴有料道路沿いのお店も、
激しい波浪に襲われ大破していた。

昨日今日と、台風情報を注視している。
どうやら、13号は関東地方を、明日の早朝、襲うみたいだ。
日曜日の我々の小さな旅までには、
台風が太平洋上に逸れるだろう。
台風一過の好天を期待したい。

小さな旅&日記
「愛川町から稲村ヶ崎へ」
を更新

2008年9月18日

正月とお盆いがいの、久々の連休
2008年9月16日

正月とお盆いがいは、滅多に連休を取ることがない。
あまり、仕事をしていると言う感覚がないから、
別に、お店の公休などはいらない。
かえって、店に来ているほうが、落ち着くことも多い。
自分の好きな調度品や置物などに囲まれ、自分の好きなCDをかける。
もしも、時間があれば、好きな小説でも読んでいられる。

でも、一緒に仕事しているママは、そういうわけにはいかない。
休みには、一緒に何処かに出かけたり、映画を観たり。
一ヶ月に一回くらいは、旅行に出かける。
ゆっくりと温泉でも浸かり、美味しい食事を愉しまなければ。
団塊の世代の我々、ゆっくりのんびりと、人生を味わう季節が到来した。

一昨日と昨日と、久しぶりの連休をとった。
月曜の敬老の日。
昔からの付き合いのある噺家さんの、真打披露パーティー。
招待されて、水天宮の隣の「ロイヤル・パーク・ホテル」まで出かけた。
開演は6時半。
もちろん、店は閉めることにあいなった。
とても、楽しい披露宴であった。
私の店に来ていた二つ目の噺家さんも、今ではほとんど真打になった。

秋祭りがやって来た!
2008年9月13日

最近、各地のお祭りが復活している。
年々歳々、地元の御宮さまの祭礼が、賑やかになっている。
一時は誰も見向かず、寂れる一方だった。
だが、ここに来て、がぜん、生気を盛り返してきた。
祭りは1年の節目。

子供の頃、地元の八幡神社の秋祭りがやってくる。
境内に置かれた太鼓を叩き、そして、太鼓をひいて、町内を練り歩く。
その日は、特別にお小遣いを貰い、縁日に出る露天のお菓子を食べる。
日が落ちれば、裸電球が灯り、境内は人で埋め尽くされた。
葦ず張りの舞台には、噺家さんや歌手も出演した。
そこで、若き日の、林家三平や「支那の夜」で有名な、渡辺はま子の歌を聞き、
人間ポンプの演技に、度肝を抜かれた。

お宮様の鈴は、がらーんがらーんと響き、拍手が止むこともなく続く。
金魚すくいやら、うなぎ釣りに夢中になり、一喜一憂。
強面のお兄さんの口上に乗せられ、いんちきルーレットで一勝負。
負けると分かっていながら、ついついの勝負。
子供心にも、博打の醍醐味を知る。

祭りが近づくと、心はうきうきと高揚する。
朝から、花火がどどーんと打ち上げられる。
その音を聞くと、もうすでに、お祭り気分でわくわくだった。
学校から帰れば、鞄を投げ出し、お小遣いを貰い、八幡様へ直行だった。

お祭りはハレの日。
やはり、季節の節目には、
賑やかで、猥雑で、晴れやかな日があった方が楽しい。
祭りは、子供や若者や大人たち、
地域にすむ人たちが、みんなで、1年かけて作るもの。
祭りが賑やかになることは、地域が濃密に活性化されることなのだ。

2008年9月12日
小さな旅&日記
「大谷石記念館&大谷寺」を更新


私達の9.11
2008年9月11日

7年前のこの日、
私の妻が、病気の手術を終えて、丁度1週間めだった。
私達は毎日2人で、バーを切り盛りしている。
帰る時も、妻の運転で一緒に帰る。
考えてみれば、家も仕事場も、何時も一緒にいることになる。

だが、7年前、突然、妻が病気に襲われた。
妻は落ち込む毎日。
そして、入院をして、10時間近くの大手術をした。
妻の親戚の人達と、病院の待合室で、不安な時間を耐えた。
やがて、手術は無事に終わった。

私の家族は、1男2女の5人。
その時、長男と長女は大学生。
次女は高校生だった。
私達家族にとって、一番、お金がかかる時でもあった。

妻が入院した時から、私は毎日、
東武練馬の自宅から、自転車で、店に通った。
まず、必要なものを仕入、店のスタンバイを済ませ、
そして、病院へ毎日見舞いに行った。
病室で雑談をしていると、夕飯時。
食事が終わった頃、店へ戻りバーを開店する。

店は大体、3時頃に終わった。
もちろん、朝方になることも暫し。
そして、店を閉めて、家に自転車で帰った。
私は、お客様に言う。
私達は、2人で1人前だと。

店にはたくさんのお客様がみえてくれた。
だが、洗物をしながら、カクテルを作り、
料理を出すので、なかなか、オーダーをこなし切れない。
店は満杯状態でも、オーダーを消化できず悪戦苦闘。
やはり、1人でする仕事には、限界があると悟った。
そんな毎日を繰り返していた時、世界を驚愕させるテロ事件は起きた。
妻は病室のテレビで、事件を逐一見ていた。
私はお客様からの電話で、はじめて知った。

9.11。
この日が来る度に、私達はほっとする。
今年も、何もなく元気で生きてこられた。
あれから、7年が経過したのだと。
来年も再来年も、元気でこの日を迎えたい。
この日が来るほどに、私達は安心できるのだ。

あの7年前は、私達にとって、とてもとても、苦しい1年だった。
だが、その苦しさに立ち向かって、
頑張ったおかげで、とても大きなものを教えてもらった。
人間の人生、楽しい時もあれば、苦しい時もある。
だが、その苦しい時を乗り越えることによって、人間は成長する。
9.11が来る度に、そんな事を、思い出させてくれる。

お客様と紡いだ時間
2008年9月10日

わが町、大山商店街は、最近、めまぐるしく変わる。
酷い場合は、数ヶ月で潰れ、そして、そこに、また同じ業種の店が出来たりする。
無くなってしまえば、はてさて、ここは以前、何の店だったやらと、分からなくなるから哀しい。
私の店もなくなっとしたら、ここに昔は、何があったのだろうかと、忘れ去られるのであろう。
お店の存在とは、きっと、そんなものなのだろう。
でも、お客様の心の中に、記憶の中に、お店は残る。

あの時代、あの店で、楽しい思い出がたくさんあった。
多くの人と出会い、そして、語らい、涙し、笑い、時には喧嘩することさえもあった。
そんな大切な時を、お店はお客様と共有した。
その思い出の店がなくなることは、とても寂しいことだろう。

私も、昔、お世話になった、銀座の小料理屋スナック、湯島のバーや居酒屋も、多くはすでに消滅している。
あの時、あの人たちとの楽しい時間の一齣が、自分史のなかから消える。
自分がかつて、ほろ酔い機嫌で歩いた街を訪ねても、その店はすでに、そこには無い。
その時、ちょっぴりと、寂しい心の空洞を生じ、切なくなる。
だからこそ、そんな思いをさせないためにも、お店は連綿と、生き続けなければならないのだろう。
お店は、お客様と共に紡いだ時間を、何時までも、大切にする義務がある。

あたらいいトレーニング
2008年9月9日

最近取り入れたトレーニング。
買い物をして、
スーパーの前の横断歩道を上る時、はたと思いついた。
せっかく上るのなら、爪先立ちで上ったらどうだろうかと。
意外に快適に上れた。
そして、都営地下鉄の三田線で、板橋区役所前で降りる。

この駅には、たくさんの階段がある。
またもや、爪先立ちに挑戦する。
やはり、普通に、苦労なく歩けた。
幸いなことに、私が乗り降りする時は、あまり人がいないから目立たない。
それ以来、毎日、階段の上りは、爪先立ちにしている。
足の裏全体が着かないので、ぺたぺたと音がしないのも気持ちが良い。

私の体操やトレーニングは、全て細切れの思いつき。
時間がある時に、様々な運動をする。
パソコンがフリーズすれば、復旧するまで、片手片足の腕立て伏せなど。
そうでないと、私のする運動は、合わせれば、30分は下らないだろう。
それを、毎日、欠かさずにやると思うと苦痛だ。

ただただ、健康のためのトレーニングでは楽しくない。
あまった時間を、有効に、楽しみながらする運動に意味がある。
店を始めて以来、24年間、欠かさずに運動をしている。
おかげで、何時も健康でいられる。
そして、今は、丈夫な身体をくれた両親に、感謝している。

夜型から、昼型へ
2008年9月8日

このところ、朝がとても早くなった。
やはり、飲む酒の量だろう。
昔ほど飲まなくなった。
私が飲むのは、世の中、多くの人が熟睡しているか、起きだす頃だ。
飲む酒が少なくなれば、当然、早起きになる。
それでも、床に入るのは、4時過ぎになるのだが。

最近は、朝の9時頃に、目が醒める。
朝刊を読み終わると、今は「魚河岸三代目」という漫画を読んでいる。
お客様が、全巻もって来てくれたものだ。
20巻くらいはあるだろうか。
すでに、最後の1巻になった。

なかなか、よく出来た漫画で面白い。
物語だけでなく、漫画の絵もお気に入りだ。
そして、やわら起き出し、テレビを見る。
テレビじたい、ほとんど見なかった。
見るときは、ビデオにとって見ていた。
朝のテレビなど、まったくといって、見たことはない。

だから、朝方のテレビはとても新鮮だ。
とくに、奥様向けの料理番組は面白い。
先日、鯖の付け煮をやっていた。
秋の味覚。

食べたくなったので、早速、近くのスーパーに、丸の鯖を買いに行った。
やはり、丸は売っていず、切り身だった。
鯖の筒切りを、ぐつぐつと甘く煮付けて、お昼ご飯にと思ったのだが。

そんなこんなの早起きの毎日、何時まで続くことやら。
今までも、時おり、こんな現象もあった。
だが、還暦過ぎの今、時間の大切さを、認識するようにもなった。
お酒は量から質へ。
そして、生活も、夜型から、少しずつ、
昼型に、移行し始めたのかもしれない。

食彩の秋
2008年9月6日

心なし、アブラ蝉の鳴き声が弱くなった。
そして、今年は晩夏を告げる、ツクツクボウシの声が聞こえる。
何時聞いても、落ち着きのなく、せわしない鳴き声だ。
でも、久しく聞くことのなかった鳴き声が、復活したのは嬉しい。

熱風のような風も、今は幾分、秋風を思わせるほどに、涼しい時もある。
赤トンボが一匹、優雅に、風に吹かれながら飛び去っていった。
夕暮れ時になれば、鈴虫の声も聞こえるようになった。
秋はすぐそこまで来ている。
食彩の秋、味覚満載。

葡萄も、ハウスものから、路地ものがたくさん出回ってきた。
お値段もかなり、お手ごろ価格。
だが、このところ、葡萄の売れ行きが悪いようだ。
その理由の一つに、食べると、手が染まって、汚れるということらしい。
蜜柑だって、食べれば、黄色に染まる。
季節の美味しいものを食べるには、それなりの努力は必要だ。

最近は、魚も尾頭付きは駄目のようだ。
さらにひどい事には、魚に骨が付いていても、いけないらしい。
そして、もちろん、魚は食べやすく切り身。

旬の魚を丸で買い、それをおろして刺身にしたり、焼き物にする。
さらに、さばの骨だったら、船場汁にして味わう。
魚の丸ごとを、それぞれに楽しめる。
労を惜しんでいたら、食の醍醐味を、愉しむ事は不可能だろう。
最近は、グルメや美食が持て囃される。
しかし、本物のグルメとは、手が汚れようと、時間がかかろうと、
美味しいものを食べることに、貪欲な人たちである。

バットマン「ダークナイト」考察
2008年9月5日

「マスター、ダークナイトを観ましたか?」
「ええ、今週の日曜日、板橋サティーで」
「僕も、一昨日、友達と一緒に、有楽町で観ました。とても面白かったですね」
そして、有楽町のガード下の居酒屋で、友達と語り合ったそうだ。
マスター、ダークナイトは、アメリカを描いているみたいですよ。
計り知れない大富豪のバットマンは、金にあかして、新兵器を開発。
そして、その新兵器を武器に、おのれが信じる正義のために、勇敢に戦う。

相手はテロリスト。
これはイスラム組織のアルカイダを象徴する。
テロリストを殲滅するために、新兵器を駆使して、バットマンは戦いを挑む。
テロリストは、追い詰められることにより、テロリストの存在の脅威は証明されるパラドクス。
テロリストは、バットマンの正体を暴くために、手段を選ばず、激烈な戦いを引き受ける。
やがて、テロリストはバットマン達の「正義」に、屈することになる。

ところが、バットマンは、護ったはずの街から、追われることになる。
つまり、アメリカが、世界の警察を気取り、
勝手な「正義」をかざした聖戦が、実は、
残虐非道な侵略であると、世界から問われているのだと。
なるほど、そんな深読みも、たしかに出来る。
出来の良い作品であれば、様々な解釈も、可能だということだろう。
もう一度観たら、今度はどんな感想も持つのだろうか。

缶詰にも賞味期限
2008年9月4日

最近は家で芋焼酎を飲んでいる。
もちろん、仕事を終えてから飲むのだから、夜中の3時ごろだ。
そのせいか、すこぶる体調が良い。
なぜか、早起きにして、食欲がある。
新聞や本を読み終わると、起きて昼食を作る。
料理番組やニュースを見ながら、食事をする。

食事も終えて、食器を洗う。
なんとなく、台所の流し台の下が気になった。
扉を開け、整頓を始める。
すると、一番奥に、パイナップルの缶詰があった。
手に取ると、缶が膨れあがり、今にも、破裂しそうだ。

おっかなびっくり、缶切りで切ろうとしたが、盛り上がり、溝が無い。
なんとか、缶切りで穴を開けた。
すると、ぷしゅー!っと、空気が噴出した。
それ以上、缶切りが使えない。
金切り鋏で、開けた穴から、ごしごしと十字に、缶の蓋を切った。

中から、パイナップルの黄色いはずの、丸いスライスが出てきた。
醗酵した臭いを発散しながら出てきたパイナップルは、飴色に変色していた。
完全無欠なはずの缶詰。
やはり、歳月とともに、腐敗するのだ。
賞味期限の日付を見たら、平成8年。

当たり前のことだが、缶詰にも賞味期限が、
厳然と存在する事を、改めて認識した。
それにしても、お恥ずかしいのは、たとえ、家庭であっても、
飲食に携わる人間として、食品管理を疎かにした事だ。
深く反省します。

「小さな旅&日記」を更新
2008年9月3日


バットマンを観て、赤羽へ
2008年9月2日
一昨日、お客様に薦められて、
バットマンの最新作「ダークナイト」を観にいった。
ところが、駐車場が満車。
仕方なく、時間待ちをする。
やっと、車を駐車して、5階の映画館へ。
すでに、上映時間の4時40分。
切符売り場には、信じられないほどの長蛇の列。
何という事だ。
ここで、こんな事態を見たのは初めてだ。

諦めかけていたら、ママがもぎりのお姉さんに、事情を話してみた。
すると、切符売り場に連絡をとってくれた。
やがて、足早に、係りの女性がやってきて、切符売り場へ案内してくれた。
長蛇の列を尻目に、後ろめたい気持ちながら、無事にチケットを購入した。
急いで館内に入り席に着く。
すでに、予告編は終わり、本編が放映されていた。

悪を犯すことにのみ喜びを感じる悪の権化・ジョーカー。
街は呪われたように、凄惨な破壊や事件が勃発し、残虐な殺戮が繰り返される。
そして、ゴードン警部、市長、デント地方検事達が、
ジョーカーたち一味と、正義を守るための死闘を繰り返す。
もちろん、正義の騎士・バットマンも、
街に平和と安寧を取り戻すため、神出鬼没の大活躍をする。

しかし、正義のために戦う英雄デント地方検事は、
ジョーカーの陰謀に汚れ、復讐鬼となってしまう。
やがて、想像を絶する多くの犠牲を代償に、
バットマンはジョーカーを捕らえ、ゴッサム・シティに平和が訪れた。
だが、正義の騎士のはずのマットマンは、
あえてデント地方検事の罪をかぶり、警察に追われる結末になる。
不幸な現実を詳らかにすることよりも、幻影の正義が必要とされる時もある。

ドラマは、息をつかせず、ダイナミックに、スリリングに展開する。
2時間30分の娯楽大作。
次々と繰り広げられる、破滅的な破壊や残虐な殺戮のシーン。
私には、のんびりと楽しく、時には涙を流し、
ドラマの美しさに感動するよな、ハッピーな映画が、今は向いている。

そのあと、食事に、赤羽まで出かけた。
6時近く、外は薄暮。
やはり、日が短くなっている。
秋はすぐそこまで来ているのだろう。
心なし、蝉の声も寂しく聞こえるから不思議だ。
しばらくして、赤羽に着いた。
駐車場に車を入れて、前を見ると、
聞きなれたスナックの名前、「赤羽霊園」

15年位前だろうか。
噺家の、柳家風太郎(今は柳家獅堂)さんから聞いた名前だ。
「マスター、赤羽は面白いですよ。ユニークな店がいっぱいあって」
その時、教えてもらったお店の一つだ。
ぶらりぶらり歩いていると、目的の居酒屋があった。
4ヶ月ぐらい前に、日経新聞に紹介されていた、築地がテーマの居酒屋だ。
店は、外にはみ出すほどにいっぱいだった。

ママは煙草を買いに行き、私は店の前で待っていた。
すると、向こうから、私を見ながら歩いてくる人がいる。
私も気がつく。
私の店のお客様だった。
最近は、不思議なことに、何処に出かけても、知ってる人に出会う。
きっと、長く商売をして、長く生きてきたからなのだろう。
やがて、ママが戻ってきた。

3人で立ち話をしていたら、腰が90度に曲がったお婆ちゃんが、
顔を少し曲げて、上目使いで話し掛けてきた。
「この近くに、うなぎ屋さんはない?」
か細い声で、聞きにくい。
「そこの店にも、うなぎって看板が出ているけれど、違うかな?」
「もっと、小さな店だって、お爺ちゃんは言ってたな」
私は、その界隈を探してみたが、見つからなかった。

「お婆ちゃん、何処にあるのかわからないね」
「お爺ちゃん、もう98なんだから、
心配なの。私も90を越しているのにね、探しにきたの」
お婆ちゃんは、にこりとしながら、腰を曲げて、杖を突いて、
ネオンも灯り始めた、夕暮れの飲食街を歩き去っていった。
90過ぎた老夫婦。
98になっても、夜の街に食べ歩く元気なお爺ちゃん。
長く連れ添った98の夫を心配して、夜の街を捜し歩くお婆ちゃん。
深く結び合う心の絆を見て、人間っていいなと思う一日でした。
そして、たくさんの海の幸を食べ、美味しくお酒をいただきました。

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