豚物語とモルトウイスキー・ホグスヘッド かつて中世のヨーロッパ大陸は深い森に包まれていた。 食糧事情は悪く、オークから稔り落ちるドングリなどの木の実は、豚の大切な餌となった。 豚は人々のかけがえのない食料であり、厳しい冬を乗り切る死活の食糧であった。 豚は繁殖力も強く、1度に10匹前後にのぼる子豚を生む。 さらにその成長は早く、1年余りで親豚になる。 その性向は雑食でであり、生ゴミから排せつ物でさえ食料にする逞しさ。 豚肉は食糧事情が悪いヨーロッパ大陸に住む、ケルト人やフランク人たちの生命を支えた。 それ故にケルト人やガリアに住む人々に、豚は尊崇の念さえ抱かせた。 豚は捨てるところもなく、冬を越すための備蓄食料として、塩漬けのハムになる。 そのハム肉を腸詰にすればソーセージとなる。 ソーセージとは「塩で味付けをした」を意味する、ラテン語のSALSUSU(に起源を持つ。 SALとは塩を意味し、サラダ・ソース・サラリー等の語源でもある 古く遡れば豚はギリシャやローマで、貴族階級などに珍重された。 やがて豚はフランスなどの都市部でも放し飼いにされ、様々な事故さえ起こしたらしい。 当時の豚は今のような姿ではなく、どちらかと言えば牙も鋭いイノシシに近い。 その鋭い牙で体当たりされれば、人間などひとたまりもない。 都市部を闊歩する豚を想像するのはとても愉快にうつる。 だがその頃のフランスのパリなどは、下水道がなくごみ処理施設も満足にない。 街は想像を絶するほどに不潔で、悪臭で溢れていた。 当時の民衆は建物の窓から、塵芥や排泄物を投げ捨てた。 そこで環境対策として、塵芥から排泄物まで食べる豚が、街に放し飼いにされた。 パリが奇麗に整備されるには、ナポレオン三世(Napoleon III, 1808年 - 1873年)まで待たねばならなかった。 そんな豚の愛らしい顔をデザインした、HOGSHEAD PURE MALTはいかがですか!?
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