幻のラム酒、アンゴスチュラ・オールド・オーク・リンボードラマー
(ANGOSTURA OLD OAK LIMBO DORUMMER)
2013年9月26日

アンゴスチュラ・オールド・オーク・リンボードラマーは、トリニダード・トバコ(Trinidad and Tobago)共和国産のラムです。
ベネゼーラの北の沖合に浮かぶ、カリブ海最南端の島トリニダード島と、トバゴ島の2島と属領からなる、イギリス連邦加盟国である。
首都はポートオブスペイン(Port of Spain)にあり、リンボー(Limbo)ダンスやスティールパン(Steelpan)で有名です。

リンボーダンスはトリニダード・トバコに起源を持ち、カリブの音楽である、陽気なカリプソに合わせて踊ります。
水平に渡された細く長いバーの下を、激しいリズムに乗りながら、上体を後ろに反らせながら、地面すれすれに潜りぬける。
バーは益々低くなり、音楽が軽快なリズムを刻み、踊り手は地面とバーの間を踊りぬける。

そしてバーにも地面にも触れずに踊り切る最後の1人まで続けられ、過酷だがユーモラスで躍動的んなダンスである。
私が子供の頃、日本の子供たちの間に広まったことがあり、とても懐かしいダンスでもあります。
さらにトリニダード・トバコのポートオブスペインでは、ブラジルのリオのカーニバル、イタリアのヴェネツィアの カーニバルとともに、
世界の三大カーニバルに数えられるカーニバルが毎年開かれる。

その時に軽快に、激しくも華やかに打ち鳴らされる楽器が、スティールパンです。
(欧米ではスティールドラム「Steel Drum」と呼ばれることも多い)
ドラム缶から作られた打楽器で、20世紀に発明された、最大のアコースティック楽器であるとも言われています。

そして1992年には、政府から国民楽器として正式に認められています。
さて本題のラムの話に戻ることにします。
アンゴスチュラ・オールド・オーク・リンボードラマーの製造元は、世界で最も有名なビターズ(苦味酒)を造っているアンゴスチュラ・ビターズ社。

このビターを作るために、ラム酒が生産されていたのだが、1958年に独立したラム酒として発売されました。
やがて樽熟成され芳醇な香りを漂わせる高貴なラムである、オールド・オーク・リンボードラマーを世に出すことになりました。
そのボトルの姿は凛々しく、そして逞しい若者の姿を形取り、リンボー・ダンスのドラムを奏でる演奏者を表現しています。

かつてトリニダード・トバコでは、兵士にラムが配給されていたと言う。
その歴史を伝える由緒正しいラム酒は、現在市場から消えている幻のラム酒となっています。
1980年代後半に出版された、世界銘酒事典でもすでに参考品になっていました。

私がインターネッっトで検索すると、古酒を専門に扱う業者のサイトに、5万円の値段が表示され、すでに品切れと、表記されていました。
ぜひ今はすでに幻となったラム酒を、秋の宵に愉しんでみてはいかがでしょうか。
1600円で提供させて頂きます。