シングルモルトのスプリングバンク蒸留所がある、スコットランド南西部に位置するキンタイヤ半島と、 本土に挟まれた静かな湾に浮かぶアラン島。 風光明媚なこの島は、夏のリゾート地であることはもとより、王室の避暑地ともなり「ロイヤルアイランド」の愛称を持つ。 さらにこの小さな島は、地形学的にも地質学的にも、スコットランドの特徴を網羅し、 「スコットランドのミニチュア」とも呼ばれる。 かつてこの島には大小の蒸留所が、最盛期には50も操業するウイスキーの宝庫であり、その味の素晴らしさは轟いていた。 だが1836年に最後の蒸留所が閉鎖され、アラン島からウイスキーは消えた。 しかし1995年のこと、かつてシーバス・ブラザース社の代表を務めたハロルド・カリー氏が アイル・オブ・アラン蒸留所を設立し、操業を開始した。 その地は標高874メートルのゴートフェル山の麓から湧き出る、ロッホ・ナ・ダビーの源泉も豊かな海辺の地、 景観も美しいロックランザであった。 そこにウイスキー造りに豊富な経験を持つカリー氏が蒸留器を設計し、 フォーサイズ社が昔ながらの手作業で組み立てた蒸留機を設置した。 それ以来、毎日、500ℓほどの少量生産が開始された。 まだまだ歴史の浅いアランモルトは、様々なモルトに挑戦し、 世界のウイスキー愛飲家や評論家から高い評価を受けています。 2005年4月22日には、英国で最高の名誉でもある 「クィーンズ・アワード・フォア・エクスポート(女王輸出賞)を受賞しました。 さらにウイスキーマガジン誌でも「ベスト・スコティッシュ・ディスティラー・オブ・ザイヤー」にも輝きました。 |