カルパノ・アンティカ・フォーミュラとベルモット カルパノ・アンティカ・フォーミュラ(CARPANO ANTICA ・ FORMULA ) 製造元: カルパノ 社(イタリア) 度数:16.5度 イタリアのトリノはスウィート・ベルモットの本場。 そこには、最高の品質を称賛して、「King of Vermouth」とも謳われるスウィート・ベルモットがある。 品質本位、少量生産にて、なかなか入手できない故に、「幻のベルモット」とも言われている。 その名は、アントニオ・カルパノ(Antonio・ Carpano)が、1786年に創業したカルパノ社が誇る「アンティカ・フォーミュラ」。 その名の通り、「アンティカ・フォーミュラ=昔ながらの形式」で作られている。 白ワインに、スピリッツを加え、様々なハーブや香草を浸漬して、タンクの中で静かに1〜2年の熟成の時を過ごす。 創業当時のレシピーで作られたベルモットのボトルには、少量生産を誇る通しナンバーが打たれている。 様々なスパイスの味やハーブが繰り広げる香りのハーモニー。 ドライフルーツ、ナツメヤシ、オレンジの皮、クローブ、バニラなど、口の中に様々な香りを想像しながら愉しむことが出来る。 甘美に、そして、妖艶な苦みが広がり、不思議な味わいを堪能できる。 さりとて、決して重厚にして重すぎることはなく、さらりとした切れあがりは爽快でさえある。 ベルモットについて 食前酒にベルモットというフレイバード・ワインとも、アロマチック・ワイン、 あるいは、アペリチフ・ワインと呼ばれる、18世紀の末頃から商品化されたお酒がある。 それはベルモット、ドイツ語でヴェルムト (Vermut、Vermouth) と呼ばれニガヨモギなどの薬草やハーブを加えたお酒だ。 だが、現在のベルモットには、白ワインにスピリッツを加え、ニガヨモギなどの香草を含め、 アンジェリカ、コリアンダー、オレンジの皮、クローブ、シナモンなど、40種類程のパイスなどが、香味成分として使われている。 ベルモットには、ドライとスウィートがあり、もともとは、ドライはフランスで、スウィートはイタリアで作られていた。 現在は、どのメーカーも、ドライとスウィートを作っている。 代表的なフレンチ・ベルモット (french vermouth) には、ノイリイ・プラット (Noilly Prat) やシャンベリー(Chambery)などがある。 ノイリイ・プラットなどは、香味成分を加えた白ワインを樽に詰め、それを炎天下の太陽の日の恵みをいっぱいに浴びせながら熟成をさせる。 瓶詰めされたベルモットをグラスに注げば、太陽の光を享受した琥珀色の液体が輝く。 ふくよかに香るベルモット、太陽の日の匂いは、口の中に豊かに漂い広がる。
代表的なイタリアン・ベルモット (Italian vermouth)には、マルチーニ(Martini) 、チンザノ(Cinzano)、ガンチャ(Gancia)等がある。 ドライ・ベルモットに比べ、味も風味も濃厚にして豊醇。 メーカーにより色合いには、それぞれ差はあるが、美しい赤褐色をしている。 この色は、天然色素ではなく、カラメルにより着色されている。 イタリアでは、通称ロッソ(Rosso)と呼ばれ、着色をしない黄金に輝くものは、ビアンコ(Bianco)と呼ばれている。
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