BrandyHorse's Neck Cocktail 2017年12月21日 お客様が、店に置いてある、カクテルの本を見ていた。 そして開けてあるページを指さし、私に、「これ作れますか」と。 私は、「できますよ。作りますか?」と訊いた。 「お願いします」 するとその隣に座る、小中学校同級生の友達が、 「プロにできますかと言うのは失礼だぞ」と。 私は「良いこと言うね」と言った。 年齢はだいぶ違うが、職人どうし、気心が知れて嬉しい。 2人は30歳の若者。 注意した青年は理容師で、将来は父親の経営する、理容室を継ぐらしい。 注文されたカクテルは、ブランデー・ホーセス・ネック。 レモンの皮を丸ごと1個、皮を切らないように薄く剥く。 グラスにブランデーを注ぎ、ジンジャーエールを好みの量を加える。 そして軽く混ぜる。 先ほど剥いたレモンの皮を、グラスの淵にかけ、グラスの中に垂らし入れる。 仕上げに氷を加えて出来上がり。 このレモンの形を、馬の首に見立て、名付けられたと言われる。 もともとブランデーとジンジャーエールは相性が良く、ブランデー&ジンジャー・カクテルとして飲まれていた。 また遡れば、1890年代はノンアルコール・カクテルで、スピリッツなしであった。 その後、ブランデーやバーボンウイスキーが加えられ、Horse's Neck with a Kickとか、Stiff Horse's Necと呼ばれるようになる。 さらに1960代になり、、イギリス海軍では、上級士官室で将校たちが好んで飲む、ピンクジンに変わり、ホーセスネックが飲まれるようになった。 お客様が出来上がったカクテルを見て、「マスター、馬の首よりか、蛇のようですね」と。 私も同感である! |