徳島県の旬の香り・スダチと、ブラジルの国民酒・ピンガのカクテルは、いかがですか!
2016年10月21日

徳島県からTさんが、地元の銘菓と、今が旬のスダチ(酢橘、学名:citrus sudachi)を手土産に、今月二回目の来店をした。
そして席に着き、最初に当店名物の、モスコミュールをオーダー。
そのあと、当地だけで飲める、シングルモルト・大山や、西ハイランドのシングルモルト・オーバン14年を飲む。

するとTさん、「マスター、先ほどのスダチで、何かカクテルを、お願いしたいのですけど」
私は瞬間的に、スダチで作るモスコミュールや、モヒートを思いついた。
でも、他にも何かと考えると、ふと、ブラジルの国民的カクテルの、カイピリーニャ(caipirinha)が、脳裏に鮮明に浮かんだ。

最近は日本酒を使ったサケピリーニャ(sakepirinha)や、ヨーロッパで人気の高い、ウォッカで作るカイピロスカ(caipiroska)がある。
早速、ロックグラスに角砂糖を加え、クラッシュドアイスを、ぎっしりと詰める。
そしてブラジルの国民酒ピンガ(pinga)(最近はカシャッサ・cachacaと呼ばれることが多い)を注ぎ入れる。

そこで仕上げに、スダチを二つ、薄い輪切りにして、グラスの中へ入れ、マドラーを添える。
Tさんはマドラーで、スダチをつぶしながら、立ち昇る季節の香りを愉しむ。
そしてグラスを手に取り、カクテルを口に含む。

砂糖のジュースから作った、ラム酒の一種・カシャッサと、スダチの酸味と香りの、絶妙なハーモニーに笑顔がこぼれた。
ブラジルのお酒と、瀬戸内海の秋の味覚が、愉しく調和したカクテル。
サンバと阿波踊りが響きあう、南国のカクテルを、私はカイピスダチ(caipisudachi)と命名した!