マスター&ママの小さな旅
銀嶺の北アルプスを望む、北
志賀高原・SORAterraceを訪ねて
2021年10月25日

早朝、窓外を見る。
昨日霞んでいた北アルプスが、鮮明に遠望できる。
早暁の空は輝き、冠雪する山なみが、神々しい光をおびる。
 
どうやら今日も、快晴のようである。
さっそく朝風呂を、浴びることにした。
浴場に人はなく、さっぱりと朝湯に浸る。

その後、朝食を済まし、午前10時前にチェックアウトした。
そして北志賀高原竜王マウンテンへ向かった。
国道沿いにリンゴ園がつらなり、リンゴがたわわに実っていた。
 
だが地面に落ちている、リンゴも沢山あった。
リンゴ園のリンゴは、あまり収穫されていない様子である。
私の店のお客様で、長野のリンゴ園農家の息子さんがいる。

彼の話では、近年、リンゴがあまり売れないと、言っていたのを思い出す。
国道403号を進み、20分ほど行くと、竜王マウンテンの表示があった。
長閑な道を、さらに行くと、ホテルやロッジが散在していた。

だがそこは、スキー場の入り口であった。
目的地はさらに、狭い山道を上る先に、あるようだった。
5分ほど行くと、ソラテラス・ロープウェイ山麓駅舎の、駐車場に到着した。
 
車を置き、ロープウェイ乗り場へ。
窓口で往復乗車券を購入。
料金は2500円、今まで乗ったロープウェイや、ケーブルカーの中で、一番高かった。
 
しばらくすると、改札が始まり中へ。
ロープウェイは166人乗りで、世界最大級という。
搭乗者は少なく、ゆったり寛げた。
  
ロープウェイの扉が閉まり、滑るように山頂を目指した。
昇るに従い、彼方に北アルプスの山稜が、眩く光る。。
眼下に中野市や飯山市の、市街地が広がる。
  
高度が上昇するに従い、側面の山肌は残雪を残し、荒涼とした風情に変わった
線路高低差 90.05メートルのロープウェイは、動き始めて8分ほどで、山頂駅に到着した。
扉を潜り外に出ると、冷気が肌を刺した。
 
そして山頂駅の前に、北志賀竜王ロープウェー・山頂展望テラス「SORAterrace(ソラテラス)」があった。
オープンは2015年8月28日。
100平方メートルの鉄骨造りで、急斜面の崖に迫り出している。
時間は午前11時。
流れ来る風が、身体に浸みる。
見上げると、肌色をしたソラテラスカフェが見える。
 
展望台から、残雪も顕わな道を上る。
標高1800メートル弱の高地、すでに雪景色が広がっていた。
冬になれば、このあたり一帯は、スキー場となり、賑わうのであろう。
 
さきほど乗って来た、ロープウェイの下に、スキーのリフトが見えた。
やがてカフェに到着、中へ入る。
外見より室内は広く、モダンでお洒落な雰囲気だった。
 
中には広い円卓があり、団体客が食事をしていた。
東南アジアからの、お客様であろうか。
聞いたことのない、言葉が聞こえてきた。

コロナ感染症が広まり、観光地に外国人の姿が消えた。
以前、私の店にも、外国人の若者たちが、立ち寄ってくれた。
だがコロナの影響で、ピタリッと姿が消えた。

観光地には外国人による、インバウンド収入は、魅力的であった。
だがコロナが蔓延することにより、観光収入が絶たれた。
現在、緊急事態宣言が解除されたが、すぐに日常を取り戻せるものではない。
 
外国からのお客様の姿を見て、はやく傷ついた経済が、回復することを、願うばかりだ。
このカフェでは、軽食やお酒やソフトドリンクが、提供されていた。
正面に位置する、カウンターに、陽光が射し込み、目の高さに、雄大な景色が広がる。
 
北信五岳や妙高山の雪が、銀嶺に輝く。
空気が澄み渡る快晴のとき、彼方に佐渡島も見えるらしい。
早朝、運が良ければ、流雲が金彩に煌めき、北アルプスの山々が、雲海に浮かぶという。
 
夕刻には北アルプスの山影に、日が沈み、残光に山稜が、虹色に染まる。
その大自然が織りなす、大自然のドラマが、見る者に自然に対する畏敬の念と、感動を呼び起こすだろう。
私たちはカフェの中で、北アルプスの雪化粧を、のんびりと眺めた。