マスター&ママの小さな旅
今年も秩父へ、聖神社&秩父神社を訪ねて
20120年1月2-3日

正月2日、秩父市黒谷の、聖神社に行くことにした。
今年はまだ何処へも、お詣りに行っていない。
元日は秩父神社の前を、車で通ると、参拝の人たちの長い列が、神社の鳥居から溢れていた。
空いていれば、参拝する予定だったが、通過して小鹿野町へ向かった。

2日も快晴、昼食後に、聖神社に向かった。
小鹿野から、秩父市内へ出る。
秩父神社の前に来ると、今日も参拝客の、長い列ができていた。

秩父神社を通過し、秩父市黒谷へ向かう。
20分ほどで、聖神社の参道の前に出る。
近くの無料駐車場に、車を停める。
 
秩父神社も聖神社も含め、秩父の神社仏閣の駐車場は、ほとんどが無料である。
駐車場から、参道へ行く。
村社聖神社の石柱が、青空を背景にし、くっきりと建つ。

冬枯れた丘に抱かれて、村の鎮守は、和銅山の麓、黒谷に鎮座する。
参道の両脇に、聖神社と染め上げられた、黄色い幟が並ぶ。
参道を行くと、左手に鳥居があった。
 
その前の狭い駐車場も、参拝の車で、いっぱいだった。
鳥居を潜り、石段横の手水舎で、お清めをする。
そして列の最後尾に並ぶ。
 
聖神社は、最近、金運に関する、パワースポットである。
パワースポットブームの昨今、想像したより、参拝客は少なかった。
狭い石段は、左側が上りで、右側が下りになっていた。
 
程なくして、境内に着いた。
拝殿の銅板葺の屋根に、木漏れ日が、まだら模様を刻んでいた。
清涼な空気が、境内に溢れ、昼下がりの陽光が、柔らかに降り注ぐ。
 
拝殿に続く参道脇に、杉の巨木が聳えている。
紙垂を垂らし、注連縄がまかれている。
太い根元は1本であるが、途中から二股に分かれていた。
 
その真ん中に、小さなお賽銭箱が、置かれている。
老木に触ると、鉄のように硬く、ひんやりとした。
それは永い風雪に耐え、生き続けた老樹の命が、掌に伝わるようだった。

拝殿の向拝に、陽光が射し込み、朱色を鮮やかに映し出す。
拝殿の正面に立ち、本坪鈴を鳴らし、2礼2拍手1礼する。
去年無事に過ごせたことに感謝し、今年も親戚やお客様の、健康と幸せを祈る。

参拝を済まし境内へ。
拝殿の横に、和銅開珎の大きな、レプリカが飾られていた。
慶雲5年(708年)に、この地で自然銅(和銅・ニギアカガネ)が発見された。

そして
武蔵国秩父郡から、第43代元明天皇へ、
和銅が献上された。
天皇は大いに喜び、「和銅」と改元。
多治比三宅麻呂(たじひ の みやけまろ)を、鋳銭司に任命し、日本初の通貨・和同開珎の鋳造が始まった。

境内から遠く眺めると、武甲山の雄姿が、霞んでいた。
秩父の至るところから、武甲山の威容が見える。
やはりこの山は、秩父の誇りであり、象徴なのである。
 
先ほど上った石段は、何故か閑散としている。
これからまた、参拝客が溢れるのだろうか。
石段を降りたころ、次の参拝客たちが、鳥居を潜って来た。
 
駐車場に戻り、秩父市内を車で回る。
秩父神社の前は、相変わらず、長蛇の列だった。
そして小鹿野のママの実家に戻る。

すでに親戚の人たちや、私の家族たちもいた。
日が暮れるとともに、親戚の人たちが、大集合する。
その数は、幼い子供を含め、総勢25人であった。

そして炬燵やテーブルにつき、おせち料理などを肴に、楽しくお酒を酌み交わした。
テレビには、私の娘の結婚式の様子が、流れていた。
京都から小鹿野へやって来た娘夫婦が、平安神宮での挙式や、披露宴のことを、色々と解説してくれた。

秩父の正月2日は、賑やかに華やぎながら暮れた。
翌日、親戚の人たちの姿が、一つずつ消え、私の家族も帰路に着く。
最後に残った私たちも、小鹿野に別れを告げた。

秩父に来て、秩父神社に寄らないわけにはいかない。
帰京の途次、秩父神社に立ち寄った。
さすがに、元日と2日ほどではないが、参拝客の列が、大鳥居まで伸びていた。
 
最後尾に並び、順番を待つ。
秩父神社の参拝で、長蛇の列に並ぶのは、初めてである。
時間をかけ、参拝の順番待ちをするから、きっと後利益があるのだろう。

露店が立ち並ぶ、参道を行く。
露天から、懐かしい匂いが、流れてくる。
決して美味しいものではないが、露天の食べ物に、郷愁を感じる。
  
境内の舞殿では、ヒョットコやオカメが、寿ぎの神楽を踊っていた。
そして石段を上り、神門を潜る。
この門を何回、潜ったであろうか?
 
年に最低でも、2回潜るとして、80回である。
ざっと計算しても、100回は下らないだろう。
神門を潜ると、正面に拝殿が控える。

そして昼下がりの陽光がに、拝殿を照り返していた。
右手に目をやると、大量のお御籤が、結わえられていた。
今年の1年を占い、思いを込めて、結んだのであろう。
 
その奥に社務所が見える。
お守りや破魔矢などを求める、たくさんの人たちがいる。
先ほど、私の家から持ってきた、去年の破魔矢と熊手を、札所に納めた。

参拝を終えたら、今年も破魔矢を頂く予定である。
そして私たちは、拝殿の最前列にたち、作法通りに参拝を済ました。
去年の無事に感謝し、新しい年に、祈りをささげた。