初冬の土曜日、ワールドトライアウトの観戦で神宮球場へ
2019年11月30日

11月最後の土曜日の30日、神宮球場へ行く。
午前10半頃、家を出る。
バスと地下鉄を乗り換え、大江戸線の国立競技場の前に、到着したのは12時近くだった。

地下鉄駅を出ると、右手に新国立競技場が見えた。
競技場に、明かりが灯る。
奇しくも今日は、新国立競技場の、完成日だった。

競技場に沿い、しばらく行くと、明治記念館の、標識が立っていた。
40年以上前、私たちが結婚式を挙げたことを、懐かしく思い出した。
そして左手の森の中に、絵画館が見える。
 
さぞかし絵画館前の銀杏並木は、黄金色に彩られていることだろう。
道路を渡ると、正面に神宮球場あった。
ここで、㈱World Tryoutのイベントが、開催されている。

この、㈱World Tryoutの主宰者は、加治佐平さんで、私が名誉顧問?をしている、
草野球チーム・ガンズのメンバーである。
加治佐さんは、かつて東大のピッチャーとして、神宮球場で活躍した。

彼の人生に、野球は大きな意味を持ち、野球にかける情熱は厚い。
その情熱を傾けた企画が、今回のイベントである。
元プロ野球選手、アマチュア、独立リーガー、MLBマイナーリーガーなどが、参加する一大イベンだト。

ここで最大限のアピールをすることで、プロへの道へ繋がるのである。
プロへの夢を叶えるために、真剣勝負が始まるのである。
入り口で、特別内野自由席のチケットを渡し中へ。

席は全て自由席で、移動も自由だった。
最上階から階段を降り、3塁側の内野席に座る。
すでにホームラン競争や、第1試合が終わり、休憩時間であった。

球場内では、清原監督が、スタンドに向かい、挨拶をしていた。
少しお腹が出気味だが、ひところより、顔が柔和になっていた。
太り気味は、覚せい剤と闘い、ストレスからくるのであろう。
 
かつての精悍さも、薬から解放されれば、やがて戻るであろう。
顔の表情が、順調な回復を物語る。
すべての野球人やファンが、正式に球界に戻る日を、待っている。
 
挨拶が終わると、グランドの整備が始まる。
やがてグランドの整備も整い、清原監督を真ん中に、
打撃コーチ・片岡篤史さんと、投手コーチ・入来祐作さんが、ホームベースに並ぶ。
 
そして、両チームの選手がコールされ、清原監督たちと握手して、1塁側と3塁側に整列した。
かつて野球界の大スター、清原監督の表情も、爽やかである。
プロ野球の夢を懐く選手はもちろん、監督就任した清原監督にとっても、今日は野球界復帰の第一歩である。
選手の紹介が終わると、歌手の神谷たえさんが、深紅のドレス姿で、バックネットの前に立つ。
外野スタンド上の、大スクリーンに、神谷たえさんの写真が、映しだされれた。
そして国歌斉唱が始まる。
 
観客全員が起立する。
神谷たえさんの、伸びやかで、力強い歌声が、神宮球場に響き渡る。
そして午後1時10分頃に、赤のユニホームのRed Challengengersと、濃紺の Navy Warriorsの、第2試合が始まった。
  
野球を愛し、プロ野球への夢を、追い求める選手が、必死にボールを投げる。
そしてバッターは、鋭くスイングし、1塁へ走る。
打球を追いかける、選手の顔は真剣である。
 
野球を愛する者たちの表情は、晴れやかで楽しそうでもある。
そして、選手交代でマウンドに行くコーチたち。
その交代を告げる、清原監督も、かつての現役時代を、彷彿と思い返すだろうか。
 
青春をかけ、野球選手として、栄光を駆け抜けた、監督やコーチも、熱いものがこみ上がるだろう。
そして今日、プロ野球選手を目指す若者たちへ、エールを送る。
やがて陽も傾き始めた。
 
1塁側スタンドから、3塁側スタンドへ席を移る。
熱い戦いは、5回を終わり、9対2とRed Challengengersが、大きくリードしていた。
すでに時間は、午後3時15分。
 
試合は余すところ、6回と7回だけとなった。
私はワールドトライアウトの、更なる躍進を祈念し、神宮球場を後にした。
加治佐さん、お疲れさまでした!