今年の紫陽花巡りは、何処に!
2018年5月16日

私の住む、板橋区徳丸は、今も武蔵野の面影を、色濃く残す。
今もこの地は、台地となり、雑木林が茂る、小さな丘陵である。
幕末のころ、砲術家が高島秋帆(1798~1866) が、徳川幕府の命を受け、
日本で初めて、洋式砲術の訓練が、行われた地でもある。

朝に野鳥の囀りが聞こえ、黄昏時に、野鳩が長閑になく。
なだらかな坂を下り、駅への道を行く。
やがて、46年前に誕生した、日本を代表する高層団地に出る。

真っ直ぐな、石畳の歩道に並ぶ街路樹は、美しい欅並木となる。
新緑の若葉が、陽光に照らされ、煌めいている。
そして、流れ来る微風に、葉叢がさわさわと揺れ、微かに葉擦れの音が聞こえる。

計画的に整備された、住宅地に電信柱はない。
電線が空を遮ることなく、見上げると、青空が高く広がっている。
雲海は眩く、すでに夏を思わせる。

路傍には、つい先日まで咲いていた、ツツジの花の姿は、消えている。
見れば、時おり、しっかりと蕾を抱えた、紫陽花が顔を出す。
すでに5月の半ば。

もうすぐ、6月の梅雨の季節が、やってくる。
そのころ、紫陽花は様々な色で、梅雨の季節を、楽しませてくれる。
梅雨に紫陽花は、日本的な情趣を醸す。

さて、今年の紫陽花巡りは、何処にするかなと心弾む。
栃木県黒羽に、松尾芭蕉も見せられた、臨済宗妙心寺派の名刹
雲巌寺があり、近くに紫陽花の名所がる。
来月の中旬ころ、その地を訪れるつもりだ。