嬉しいこと、めでたいことが重なり、愉しきかな!
2017年3月22日

先週の22日(火)、久しぶりにW姉妹が来店した。
2人は看護師さんで、お姉さんは、私の店に近い病院に、ながい間、勤務していた。
そして同僚の看護師さんたちと来たり、仕事のあと、25年以上の間、度々来店した。

だが、5年くらい前に転勤し、日野市の方へ引っ越した。
それでも、暇を見つけ、遠方から私の店へ来店してくれた。
今回は前回の来店から、1年半くらい経っているであろうか。

聞けば、日野市から、現在は立川市に引っ越したそうだ。
そして妹さんも転勤し、同居しているとのこと。
今日は2人で休みを取り、ショットバー・ピーポッポで飲むため、巣鴨のホテルに予約していた。

ゆっくりと、時間を気にせず、心行くまで、お酒を飲むつもりのようだ。
まずは1995年に作った、オリジナルカクテル「シャーロック・カクテル」で2人は乾杯した。
お姉さんはシャーロックホームズの大ファンで、ロンドンまでシャーロックホームズ記念館へ、何度か出かけたことがある。

シャーロック・カクテルのRecipe
ピムスNo1・・・・・・・・・2/3
レモンジュース・・・・・・・・1/3
シェークして、ロンググラスへ入れ、ジンジャエールを注ぐ。
ホーセスネック・スタイルで、レモンの皮を飾り、氷を加える。

そして22年前に、頼まれて作ったカクテルが、このカクテルである。
姉妹で来店したときは、何時もこのカクテルで乾杯をした。
そして今日も、昔のように定番の、ピリ辛焼きうどんを注文した。

このカクテルとこの焼きうどんで、懐かしい時代にタイムスリップしたようだ。
そしてたくさんのカクテルやお酒を、次々にオーダーしてくれた。
その中に、彼女のために、2006年に作った、オリジナルカクテル「黒蜥蜴」もある。

彼女は美輪明宏さんの大ファンで、美輪さんの芝居やコンサートは、欠かさずに出かける。
「黒蜥蜴」も、何度も見ているようだ。
そして私に、「マスター、美輪さんの『黒蜥蜴』、今回で最後かもしれないかもしれない。記念に作ってください」


<美の深淵に潜む、聖なる魔界への誘い>

黒蜥蜴カクテルの Recipe

ウォッカ・・・・・・・・・・・・1/3
バイオレット・・・・・・・・・・1/3
ライムジュース・・・・・・・・・1/3
ブルーキュラソー・・・・1/2バースプーン
アブサン・・・・・・・・1/2バースプーン
シェークして、カクテル・グラスへ注ぐ。
グラスに、カールしたオレンジピールを飾る。
私は即座に考えて作った、懐かしいカクテルである。
たくさんのカクテルと食事、そして長い過ぎ去った歳月を、味わいながら、春の宵は過ぎていった。
そして終電も過ぎ、タクシーを呼び、ホテルへ帰って行った。

ながいお付き合い、数々の思い出がある。
Wさんももうすぐ、50歳になるという。
「マスター、1年に1度は、顔を出しますね!」

私は、「1年に1度では、あと何回もありませんよ」
「マスターは大丈夫ですよ! でも、頑張って顔を出します!」
私とママは、にこりと頷いた。

彼女たちが帰ったあと、電話がかかり、N大医学部の6年生たちが、5人で来店した。
そしてジンジャービア入り、胴のマグカップのモスコミュールで、5人は笑顔で乾杯した。
「マスター、国試に合格しました」

「それはおめでとう
「今年は何人か、国試に落ちました。この中にも、危なかったのがいます」
「でも、結果オーライ! これからだね」

「ありがとうございます。これからもよろしく、よろしくお願いします」
卒業式は今月の25日。
いよいよ新しい人生の第一歩が始まる。

今日は嬉しいこと、おめでたいことが重なり、とても充実した1日だった。
古きお客様が、遠方より来店してくれ、そして新しい門出を迎える若者たちが、合格の報告に来店してくれた。
これからも、長いお付き合いを、お願いいたします。