劇団昴のスタッフが、『ヴェニスの商人』の稽古の後にご来店!
2016年3月28日

先週の木曜日、劇団昴の金尾哲夫さんが、昴の仲間たちと来店した。
金尾さんとは31年ぶりの再会である。
来店すると金尾さんが「俺、分かる?」

「……?」
「俺、金尾だよ! お互いに老けたね}
劇団昴は先月の後半に、私の店から程近くに移転してきた。
現在は鵜山仁演出『ヴェニスの商人』の稽古中である。

その稽古の後に、来店してくれたのである。
31年前のこと、劇団ギィ・フォアシーの主宰者谷正雄さんと、ピーポッポ開店当時に来店してくれた。
谷さんは私が⒚歳の時からの知り合いだが、残念にも一昨年に亡くなった。

そして金尾さんと話していると、私のかつての芝居仲間の藤原進さんと、シアターモリエールで共演していた。
藤原さんはシアターモリエールをたち上げ、初代支配人となり、現在は阿佐ヶ谷でスタジオプロットを経営している。
翌日、金尾さんとの共演のことを、メールで藤原さんに伝えたら、
モリエ-ルのプロデュース公演だったね。『罠』)だから登場人物が少なかったんで同志意識で稽古できたねぇ。
演出が中村孝夫さんだった。金尾氏は声優で頑張ってたねぇ
ヨロシクお伝え下さい」と返信がきた。

明日は、『ベニスの商人』の稽古が休み、そこで『ベニスの商人』のスタッフと、来店してくれたのである。
演出家の鵜山仁さんも、「コアな店だね」と言いながら、劇団の人たちと演劇談議で盛り上がっていた。
金尾さんは、劇団昴の幹部俳優として、また声優として活躍している。

そして鵜山仁さんは、 劇団文化座+劇団東演合同公演 『廃墟』、こまつ座第113回 公演『マンザナ、わが町』で、
今年度の読売演劇大賞最優秀演出家賞を受賞した。
すると金尾さんがリクエスト。

「ママさん、PPM(ピーター、ポール&マリー)の『悲惨な戦争』をかけてくれる」
そして曲が流れると、ギターが得意な金尾さんの指が、エア演奏のように動く。
すると劇団の人たちと、演出の鵜山さんたちの、小さなハミングの声が聞こえた。

音楽は素晴らしい、曲が時代をフラッシュバックし、鮮烈な映像になって甦る。
そしてその時代を生きた人々に、同時代人の共感を呼び覚ます。
鵜山仁演出ウィリアム・シェークスピア作福田恒存訳『ヴェニスの商人』は、4月9日(木)ー28日(火)まで公演します。

会場はPit昴(サイスタジオ大山第一)
板橋区大山東町⒚-1ラ・アクション地下TEL03-5375-1118
劇団昴の公演情報はこちらからどうぞ→http://www.theatercompany-subaru.com/public.html