秋の御彼岸、お墓参り
2013年9月24日

お彼岸の日曜日、正午頃に家を出て、厚木へお墓参りに出かけた。
さすがに連休の日曜日、首都高も東名も渋滞していた。
横浜町田ICで高速を降り、国道16号へ出たが、やはり車で溢れていた。

最近は家を出る時間が早くなり、道が渋滞していても、時間に余裕があるので気持ちが楽だ。
一昔前は朝まで店を開いていたので、目を醒ますとすでに正午近くであった。
慌てて用意を整え、家を出るのは午後2時頃であった。

夏などは日が長いので安心できるのだが、日が短い時期など、お墓に辿り着く頃は日が落ち始めていた。
お墓に眠る仏さまにすまない気持ちで、「今度は明るい内に来ます」と心の中で呟きながら手を合わせた。
今では日が高い内に、お墓参りが出来るようになった。

相模川沿いの道を進み、爽やかな川風を受けながら、やがて愛川町へ向かう山間の道を進むと霊園に到着した。
今日の渋滞で予定より、2時間近く遅くなってしまった。
日が少し傾いているが、午後の3時で日はまだ高い。

駐車場に車を置き、お墓へ向かう。
さすがにお彼岸、広い霊園にはお参りの人たちの影が点在していた。
そして居並ぶ沢山のお墓に、色とりどりの花が飾られ、供物が置かれていた。

夏のお盆以来のお墓参り、お墓には野草が伸びていた。
ママは草を抜き、私は歯ブラシと束子で、墓石を磨き水を流す。
すると墓石は輝きを増し、にこやかに嬉しげである。

お線香を焚き、買い求めて来た百合や蘭やカーネーションなどを飾る。
その花々はお墓に眠る故人たちの、好きな花々である。
そして緑色の皮に包まれる、瑞々しい蜜柑を供えた。
今ではお墓に願い事をすることもなく、今生きていることに感謝し、親戚一同の健康に感謝しながら瞑目する。

お参りを済まし、なだらかな下りの道を歩いて駐車場に向かう。
既に秋の日は傾き始め、遠くにツクツクボウシの泣き声が聞えた。
遥か彼方を望むと、山々は折れ重なり、夕靄に包まれていた。

そして山の背に消える日が、山々の山稜を金彩に染めている。
あと1時間もすると、夕靄の山々は幽暗の中に、消えてゆくのであろう。
春、秋、お盆、年の瀬など、年に4回ほどお墓参りをする。

次に訪れるのは、何時になるのであろうか。
お墓参りは私たちが元気でいることの証である。
そして今ここに生きていることの、感謝を標すことでもある。