(The Oldest Bar at Ohyama District)

April 2020.4



明け方の酒はやはり私のリズムだ!
2020年4月28日

4月11日以来、新型コロナウイルス感染症による、営業自粛のため、ステイホームの毎日である。
朝起きると新聞を読み、規則正しく昼食をとる。
そのあと、ラジオを聞いたり、読書をする。

かつて購入し、積ん読状態だった本を、この際と思い読む。
時間は十分にある。
今まで読み損ねた、長編小説も読み始めた。

夕方の6時半ころになると、夕ご飯である。
妻が毎日、主菜と副菜を2種類くらい作り、香の物を添える。
さらに嬉しいのは、お味噌汁がお代わり自由だ。

結婚して40年以上たつが、家で妻と2人の毎日の夕ご飯は、考えたこともない。
何時もなら、この時間は店にいる。
そして食事を終え、夕刊を読み、読書の続きをする。

やがて夜の9時過ぎになり、私のドリンクタイムになる。
録り溜めたテレビ番組を見たり、仕上げに映画を見る。
映画を見終えたころ、ほろ酔い加減で床に入る。

だが、私の就寝時間は、何時も明け方近くの3時か4時だ。
なかなか寝つけない。
最近は少し慣れ、ようやく寝つけるようになった。

昨日は1時ころに寝ると、3時過ぎに目が覚めた。
起きだして、ビールを飲み直し、収録していた映画を見る。
作品はクリント・イーストウッドの晩年作だ。

「ダーティーハリー」以降の作品に、はずれがない。
年老いた大リーグの、スカウトマンの話だ。
映画が終わると、外は明るくなり始めた。

やはりこの生活リズムが、私のリズムだ。
長い間の、昼と夜と逆転した生活リズムは、心地よく座りがいい。
なれない健康的な生活に、何処か違和感があるのは、仕方がないだろう。


妙齢の泣き上戸は誤解を招く!
2020年4月22日

25年くらい昔の話になる。
妙齢の女性が、たびたび、早い時間に来店した。
カウンターに座ると、バーボン・ウイスキーを、ロックで注文する。

そしてグビッ! グビッ! と小気味よく飲む。
だが、飲むスピードが早い。
やがてお酒が効き、カウンターへ、ガクリッ! とうつぶせになる。

長い黒髪が、カウンターに乱れた。
同時に、しくしくと泣き出し、背中がかすかに震えていた。
何時も座る場所は、私の前である。

マズイッ! 誰も来店するな!
誤解される……!
幸い何時も、早い時間のことだった。

やがて、泣き止み、さっと顔をあげ、「マスター、帰る。また来るわ……」
爽やかな顔で、ふらりと店を出るのだった。
彼女は結婚して、2年くらいたつと言っていた。

私の店に、1年くらいは、通ってくれたであろうか。
その後は、ピタリと店に、現れなくなった。
離婚したのか、引っ越したのか、今も謎である。


久しぶりの長閑な自然は心をいやす!
2020年4月21日

夕方の4時過ぎ、所用があり外出する。
そのついでに、埼玉県にある、秋ヶ瀬公園へ行く。
新大宮バイパスから、県道40号に出ると、目的地についた。

だが、新型コロナウイルス感染症の影響なのか、閉鎖されていた。
秋ヶ瀬橋を渡ると、荒川堤に乗用車が、点在するのが見える。
橋を渡り土手伝いに進み、狭い道を下る。

下り終え、川沿いの駐車場に、車を停めた。
車を降り外に出る。
前には荒川が、緩やかに流れていた。

後ろには草むらが広がり、グランドで子供たちが、サッカーや野球に興じている。
河原に出ると、夕暮れ近い微風が、心地よく吹き流れる。
堤に腰を下ろし、カップルが川を眺めている。

右手を見ると、釣り人が糸を垂らしていた。
川面はさなさざ波をたてながら、滔々と流れる。
すると川面を、魚が飛び上がり、陽光で銀輪に輝く。

堤の土手に、菜の花が可憐に咲いている。
色を失いかけた青空を、数羽のカラスが、鳴きながら渡ってゆく。
すでにカラスが、塒に戻る時なのだ。

遠く右手を見渡すと、鉄橋を列車が走りすぎる。
河原から離れ、先ほどの草むらを眺める。
空は鈍く光りながら、太陽が沈み始めていた。

空を覆う雲に、陽光が反射し、茜色に染め上げている。
その下を、県道40号線を、車が行きかう。
久々に見る自然は、閉塞感に覆われた心を、解放してくれる。


仕事があるから余暇もある
2020年4月19日

すでに50年くらい前の、ことになるだろうか。
フレンチのサービスを、していたころ話だ。
そのころはまだ、ヒッピーがいた時代の名残を残していた。

私が学生のころ、新宿に「風月堂」という名の、喫茶店があった。
現在の新宿マルイ本館の裏手である。
店の中はたばこの煙で、大げさに言えば、一寸先は煙で見えない。

そこには長髪にジーンズの若者たちが、世界中から集まっていた。
夜になり終電がなくなると、新宿から新大久保に向かい、途中に「ノアノア」があった。
やはり店内は、たばこの煙と酒の匂いが充満する。

その狭い空間で、朝まで若者たちが、汗まみれでゴーゴーを踊っていた。
そのころはまた、現在のアルタが、二幸デパートと言っていた。
その前の歩道のわきに、広い生け垣があり、芝生が植えてあった。

やはり終電を逃した、若者たちが群がり、朝まで酒を飲んだりしていた。
だが、1968年10月21日に起きた、新宿騒乱事件で、その生け垣は撤去され、石畳は舗装にかわる。
騒乱事件で、若者たちは歩道の石畳を割り、機動隊めがけて投げつけたからだ。

その当時は、若者たちの政治の、季節だったのであろう。
広場や路上で、何かが始まると、信じられないくらいの若者が群がった。
そんな時代の匂いが、残るころの話である。

フレンチのサービスをする仲間にも、ヒッピーの生活スタイルに、共鳴する人たちも多かった。
私の知る仲間は、少し前まで、ネパールに住んでいた。
日が昇ると起きだし、ヒマラヤ山脈を眺めながら、今日はどこの村まで、出かけるかと考える。

次の日もどちらの里を、訪れるか……?
そして、1日かけて村里へ出かけ、日暮れとともに帰ってくる。
住んでいるところは、民泊のようなところで、1日200円もあれば生活できた。

時には寺院に出かけ、座禅をしたり瞑想にふける。
そんな生活をする日本人が、たくさんいると言っていた。
滞在のお金が尽きると帰国し、1年から1年半くらい働く。

その金を持って、ネパールへ行くと、3年以上はネパールで、生活ができた。
そしてまた、日本とは流れる時間が異なる、ネパール生活が始まる。
本人が語るには、そんな生活を8年くらいすると、日本へ社会復帰は、できなくなると言っていた。

我々も今は、自粛要請のために、不要不急の外出はできない。
時間はふんだんにある。
そして今日は何をするか、明日はと、自分の行動を計画しなければならない。

自粛する前の、規則的な生活から解放され、毎日を自分時間で過ごす。
確かに、今までとは違う、ゆったりとした時が流れる。
だが、仕事があっての、楽しい余暇であることを、今さらながら痛感する。


嘆きのStay-at-Home
2020年4月17日

薄墨色が茜に染まる Sunrise
鳥は鳴いて風そよぐ
Stay-at-Home
今日は外へ出られない

真昼の空から光降る Sunlight
ツツジ咲いて陽気な季節
Stay-at-Home
今日も外はダメだという

夕日が街を深紅に染める Sunset
人影長く道へ伸びる
Stay-at-Home
昨日(きのう)も今日(きょう)も外はダメ

星と月、神秘に輝く Moonlight
メルヘン湛えた夜空の匂い
Stay-at-Home
今日も外に出なかった

いつまで続くの家の中  Ray of Hope
いつかは外に出れるだろう
Stay-at-Home
その時ジャンプで、アリガトーと叫ぶ!
今は我慢だ、みんなでガンバロー!


数値の公表は慎重に!
2020年4月16日

昨日、厚労省クラスター対策班で、北海道大・西浦博教授(理論疫学)が会見し発表した。
それによると、感染防止対策を全く行わない場合、国内の重篤患者は約85万人に上り、
うち約42万人が死亡するとの試算を公表した。

その数値に驚くとともに、この時点で発表すべきことか、疑念をおぼえた。
すでに、後手後手ではあるが、危機をはらみながらも、対策はなされているはずである。
ならば現在の試算は、85万人と42万人を下まわるはず。

現在の時点で、これから感染者と亡くなる人が、どれくらい出る可能性があるか、公表すべきである。
感染症の怖さを伝えたかったと思うが、人々に恐怖心を、いたずらに煽る発言は、控えるべきであろう。
85万人と42万人の数値が独り歩きし、デマや怪しげな情報に、利用される可能性がある。

結婚して初めて、毎日一緒の夕ご飯!

2020年4月15日

店を閉めて5日が過ぎた。
外出もままならない日々が続く。
毎日、読書をしたり、ふだん時間をかけられないことをして、のんびり過ごしている。

そして、妻の作る夕飯を、二人で食べる。
私の仕事柄、こんなことは、滅多にない経験である。
料理屋の支配人をしていたときも、食事は賄いか店の料理であった。

バーを開いてからは、夕飯はいつも外食である。
それも私が食べる時間は、多くの店はアイドルタイムで、店は限られる。
開いてる店を、ローテーションにし、適度に食べ歩く。

私が開店した時は、大山にもおふくろの味で、評判の定食屋が、いくつもあった。
しかし時の流れとともに、定食屋がなくなり、チェーン店にのみこまれていった。
定食屋には、焼き魚や煮物のメニューが豊富だった。

やはり、おふくろの味の定番は、煮物と焼き物、そしてお味噌汁だろう。
近々、夕飯は焼き魚にしてもらおう。
今日の予定はシチューだそうだ。

店から持ってきた、乳脂肪分47%の生クリームを、たっぷり使う。
私好みのホワイト・シチューが食べられる。
テレビを見ながら、毎日、妻と一緒の夕ご飯なんて、想像できなかった。



休業のお知らせを貼ると一抹の寂しさが去来する!
2020年4月13日

Shotbarピーポッポも、4月11日から休業しました。
新型コロナウイルス感染症防止のための、東京都の休業要請に応える。
このところ、営業時間を短縮し、営業してまいりましたが、苦渋の判断の結果です。

これからさき、何日経ったら、営業再開できるか、予断を許しません。
冷蔵庫の中の物を整理し、電気・ガス・水道などを点検し、安全を確認する。
そして、深夜12時前に、店の電気を落とし、玄関に休業のお知らせを貼った。

いったい何時、再開出来るのであろうか?
約36年間、営業してきて、初めての経験である。
休業のお知らせを貼ったとき、言葉にならない、一抹の寂しさが胸に迫った。

私の歳からして、あと何年、店を開けていけるか分からない。
何時まで続くか分からない休業要請。
一時休業することの淋しさが、胸にこみあげてきた。

いつか来る、永遠の閉店の時の、喪失感を想像した。
学生以来の、長期休養。
試練の時は創造の時かもしれない。


Shotbarピーポッポよりお知らせ 

新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止として、
東京都はバーに休業要請をしました。
当店はこの要請に協力し、4月11日から休業いたします。

いつ営業を再開できるか分かりませんが、
皆様と元気に笑顔で、お会いできる時を、待ちたいと思います。
ご理解ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
マスター&ママ


今年のスーパームーンは不気味な象徴のようである!
2020年4月9日

昨日はスーパームーンであった。
月と地球が、一年で一番近づき、年内最大の満月になる。
午後7時過ぎ、紺色から薄墨色に変わる、夜空を見上げる。

ビルの後方に、月はわづかに、顔を出し始めた。
見る見るうちに、ビルの上に、丸く大きな月が現れる。
黄金に橙色が溶け込み、黒い影が刻まれる。

例年なら、漆黒の空に浮かぶ月に、琳派の雅趣を思い浮かべる。
だが、今年は違う。
月に描かれた、深い影が、不気味に感じる。

それは革命前夜のようである。
現在、新型コロナウイルスが、日本を震撼している。
しかし、この国難に当たって、政権は憲法改正をたくらむ。

憲法に緊急事態条項を導入し、憲法改正をもくろむ。
改憲されれば、首相が絶対権力を、握ることになる。
まさにこれは、火事場泥棒的な、卑劣で危険な行為である!


文化庁長官は飾り物か?
2020年4月7日

感染症が日本に蔓延し始めた。
日本中の劇場や、ライブハウスなどが、公演中止になっている。
ミュージシャンや俳優はもちろん、関係者は塗炭の苦しみに喘いでいる。

しかし、日本の文化と芸術を管轄し、最良の理解者で、守護者である、文化庁長官は、沈黙したままである。
この未曽有の危機にあって、文化庁長官は、政府へ現状の打開策を進言し、救済措置を早急に、求めねばならない。
宮田亮平氏は、かつて、東京芸術大学の学長であった。

その大学の前身は、東京美術学校であり、初代の学長は、岡倉天心(1863年-1913年)である。
明治政府、は神道を国家の根幹に据えるため、烈しい廃仏毀釈をした。
日本の伝統芸術や、仏教美術が破壊され、海外に流出した。

その時、岡倉とアメリカ人のアーネスト・フェノロサは、日本美術の破壊と散逸を防ぐために、立ちあがった。
日本芸術の消滅の危機を救うため、芸術作品を収集し、アメリカの美術館に、収蔵し保管した。
それが現在の、ボストン美術館の東洋美術部である。

宮田亮平長官も、岡倉のように、敢然と文化と芸術のために、立ち上がれないものか。
昨年の2019年8月1日に、「 あいちトリエンナーレ2019」の、「表現の不自由展・その後」が開幕。
だが3日に、政治家の発言や、電話とファックスの妨害と脅迫により、中止に追い込まれた。

そして文化庁は、助成金の交付を中止した。
だが最近、愛知県知事大村秀章氏の、及び腰の謝罪により和解。
文化庁は、助成金を減額し交付した。
その程度の腰砕けの文化庁に、この苦境を救う、救済策を求めること自体が無理なのか。

岡倉とフェノロサが、日本美術の救世主であったように、文化庁は文化と芸術の守護神であるべきである。
窮境に喘ぐ芸術家たちのために、具体的で迅速な救済策を、実現すべきであろう。
権力者の腰ぎんちゃくはいらない!

バーは事程左様に猥雑で非文化的な濃密空間なのだろうか?
2020年4月6日

公園の桜が、葉桜になり始めた。
昨日の風で、桜吹雪となり、舞い散ったのであろう。
今年は桜の下で、宴を開くこともかなわず、桜の名所に、近づけないところもあった。

さぞかし、桜の木々も、寂しい思いを、したことだろう。
大地に散り敷かれた桜の花が、艶やかな文様を、大地に刻む。
桜が絢爛と咲き誇る時の香りより、散り敷かれた花々の方が、濃艶な匂いを漂わせる。

葉桜になり始めた、桜の老樹と、晴れ渡った青空の、コントラストが美しい。
やがて桜の季節が過ぎ、様々な花々が、百花繚乱に、咲き匂う。
だが、感染症の猛威が日本を蔽い、何時終息するか、前途の予測が付かない。

首相は7日に、緊急事態宣言を出すようだ。
それにともない、東京都は「緊急事態措置」を実施し、
カラオケ、パチンコ店、キャバレーやバーなどの娯楽施設には「特に強く休止を要請」するようだ。

スナックでも、居酒屋でもなく、パチンコ店と同列に、バーが並ぶ。
バーは事程左様に、猥雑で非文化的な、濃密空間なのであろうか?
この国における、為政者の見識を疑う。

バーのほとんどは、個人経営の零細企業である。
休止を要請するとは、個人経営者の、急死を意味する。
憲法第25条で、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とある。

国は最低でも、生きる権利を、保証しなければならない。
そのために、救済策を即座に、決然と実行しなければならない。

新型コロナウイルスが社会を分断し始めている

2020年4月5日

先日、近くの自転車屋の主人と話した。
すると、最近は自転車を注文しても、何時納品できるか分からないと言う。
部品や完成品が、中国製であることが原因らしい。

さらに、最近、驚くべきことがあったと。
お店の古いお客様が、言ってたそうだ。
岩手県に住む、親戚の人が亡くなった。

早速、葬儀に参列したいと連絡したら、
「東京からは、来てもらいたくない」と言って、断られたそうだ。
私の店のお客様から、聞いた話も恐ろしい。

先日、97才のお母さんが、病院で亡くなった。
連絡を受け、病院に出かけた。
だが、遺体安置所に行けないどころか、病院に入ることさえ、できなかった。

母親が入院している間、死ぬまでに会えたのは、3回だけだったと。
私と同年代の紳士は、目に涙をためながら語った。
感染症の猛威が、社会を分断し始めている。

国や都の対策は、遅々として進まず、いまだ迅速な救済が、実行されない。
それは公共機関の、情報収集と状況認識能力の低さ、そして政治力の貧困にある。
素早い情報収集と、精緻な情報解析に基づく危機管理が、機能していないからである。

その一つの原因は、政治家たちが、国民や都民の命より、自己保身に夢中であることである。
危機管理とは、完璧な情報収集と分析にもとづき、危機を乗り越える、たくましい想像力持つことである。
そして果敢な実行力である。


国や都の芸術的エートス(ethos)の貧困!
2020年4月3日

国や東京都の自粛要請により、芸術家が悲鳴を上げている。
特に公演に携わる、演奏家や俳優はもちろん、劇場やライブハウスも、大打撃をこうむる。
私の知り合いの、バイオリニストも、すべての公演が、キャンセルのようだ。

彼は日本を代表する、即興演奏家で、民族音楽にも精通している。
国や都が、保証のない自粛要請をする、無責任さに怒りさえ覚える。
経済成長を拙速に追求し、文化や芸術を蔑ろにしてきたことが、ここにきて露呈した。

そもそも国家とは、社会経済や制度の側面と、文化や芸術が、両輪となり発展する。
直接的に経済的利益を追求せず、非生産的なホモルーデンス(homo ludens 遊戯する人)が、
精神文化を、躍動的に創造し、発展させる。

それが社会に、生命力とダイナミズムを与える。
演劇や音楽の公演が、一見、自主的に中止されているが、それはほとんど強制に近い。
芸術は後戻りできない。

たえず変革し、新しい創造を追求する。
公演の中止は、活動の断絶であり、たとえ数ヶ月の中止であっても、それは芸術活動の死を意味する。
行政の芸術に対する、脆弱な発想が、今回の無策を引き起こしている。


子供たちの元気な声は救いである
2020年4月2日

私の家の近くに、広い公園がある。
公園は高台にあり、遠くに高島平が見渡せる。
この辺りは、いまだ武蔵野の面影が残る。

とはいえ、最近は様々な、大型チェーン店が進出し、様変わりしてきた。
公園の真ん中にある、桜の老樹が満開である。
だが、先日の季節外れの雪で、太い幹がボキリッ! と折れ、悲し気であった。

そして今日、東京にうらうらかな、陽気が訪れた。
道すがら、公園に立ち寄ると、公園では子供たちの、元気な声が響いていた。
この公園は、何時でも子供たちで、溢れている。

最近は何処の公園も、人影が無く寂し気である。
でもこの公園は、子供たちに、愛されている。
何時も大勢の子供たちが、かくれんぼや鬼ごっこをして、遊んでいる。

近頃、都心では滅多に、目にすることのない風景だ。
自然豊かなこのあたり、誰に教わることなく、自然発生的に憶えたのであろう。
今日は桜の老樹に、5人くらいの子供たちが、登っている。

先頭は女の子で、かなり高いところの幹に、腰を下ろす。
その下方に、男女の子供たちがいる。
今日の強い風に、桜吹雪が舞い散る。

そして、子供たちの声が、公園に響いていた。
新型コロナウイルスで、世の中が日一日と、閉塞感が強くなる。
その重苦しいい空気の中、子供たちの明るい声は、せめてもの救いである。


お客様の嬉しい言葉!
2020年4月1日

昨日、若いカップルが来店した。
私の店の近くに引っ越してから、たびたび来店してくれる。
男性はジンジャービアを使った、モスコミュールをオーダー。

女性はスコッチウイスキーのハイボールを飲みたいとのことで、ディーンストン12年のハイボールを作る。
あまり、ウイスキーを飲まないので、いろいろ勉強したいと。

そこで私は、甘い香りのマイルドな、ハイランド地方のシングルモルトを使った。
そして他のお酒を飲み、仕上げに、アイリッシュコーヒーを注文した。
コーヒーをママが淹れ、私は生クリームをホップする。

アイリッシュ・ウイスキーと、赤ザラメが入ったコーヒーカップに、ホットコーヒーを注ぐ。
そのあと、たっぷりの生クリームをフロートする。
コーヒーの黒と、生クリームの白のコントラストが美しい。

コーヒーカクテルを飲みながら、女性がにこりとして言った。
「マスター、こういう時は、私たちも、バーを応援しないとね」
男性も小さくうなずく。
その時の女性の笑顔が可愛く、その言葉が嬉しかった。
そして、また来ますと言って、店を後にした。

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