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October.2014.12


年末年始のお知らせ
2014年12月27日

(写真はオールドクロウ1947年ボトリングの、貴重なクラッシックボトルです)
28(日)は休み、29(月30(火)31(大晦日)は営業いたします。
新年は5(月)からの営業となります
ShotBarピーポッポは、2015年に31周年を迎えます。
皆さまの変わらぬご愛顧に、心より感謝いたします。




研ぎたての包丁は、釣瓶井戸の中へ
2014年12月26日

宮尾登美子著『菊亭八百善の人びと』を読む。
江戸時代の享保二年に、浅草の山谷に創業した歴史を持つ、料亭八百善が舞台である。
料亭八百善は文政期の4代目栗山善四郎の頃が最盛期で、
酔人の善四郎は狂歌の大田南畝を始め、葛飾北斎、酒井抱一、谷文晁など文人墨客と交流する。

そんな深い歴史を持つ料亭八百善の九代目に嫁いだ娘が、八面六臂のなか悪戦苦闘しながら、女将として成長してゆく姿が描かれる。
読み進むうちに面白いシーンに出会う。
先代から板場を預かる料理長の大鈴が語る。

「料理の腕が上がるには、舌の利くお客さまに出会うことがかんじんなんで、
昔、抱一上人は鰹の刺し身を召し上がって、これは研ぎたての包丁で切っただろう、とおしかりになったって聞きましたぜ。
砥石の匂いはってのはしばらく残りますからね。」

私もかつて料理屋の支配人をしている時、女将さんに聞いた話がある。
腕の良い板前さんは非常に繊細で、包丁も研ぎたては決して使わない。
まだ日本に水道などが普及していない当時、釣瓶井戸が幅を利かしていた。

「板前さんは明日に使う包丁を、翌日に備え入念に研ぐのですよ。
そして研ぎ上がった包丁を、釣瓶井戸から紐で吊るして下ろし、釣瓶井戸の中ほどに止め、一日置いたものです」
井戸の中の程良い湿気が、一昼夜たつと、研ぎ上がった包丁の金けを消してくれる。
刺し身などは包丁の金けを嫌うのである。

宮尾登美子(1926年4月13日 - )は、その入念な調査や取材に基づく、料理屋の作法や仕来りなどの造詣の深さに驚かされる。
精確で膨大な生きた知識により、作品はリアリティーを持ち、読む者に強い感動を与える。
そして私がかつて料理屋の支配人として、悲喜交々経験した様々なことを、愉しく追体験させていただいた。




ホワイトオーク あかし シングルモルト ノンエージ 46% 500ml 江井ヶ嶋酒造
AKASHI White oak singlemalt Non Age 46% 50cl by Eigashima Shuzo
2014年12月25日

神戸市の西南30km、風光明媚な瀬戸内海に面し眼前には淡路島、はるかに小豆島四国連山を望む静かで気候温和な街、
江井島にある江井ヶ嶋酒造が醸造するウイスキー。
大正8年(1919年)にウイスキー製造免許を取得し、ウイスキー造りの古い歴史に培われた技術によって造り続けられてきたホワイトオーク。

日本のウイスキーの歴史と共に歩み、当たり前のことを真面目に守り抜き、心を込めて造られた国産地ウイスキーです。
スパニッシュオークシェリー樽で貯蔵したモルトを中心に、アメリカンオークシェリー樽、バーボン樽で貯蔵したモルトをバッティングしました。
それぞれの樽の個性が奏でる、複雑で豊かな香味をお愉しみ頂けます。 

香り:スウィートでウッディ
味:ミディアムライトボディ。上品でスパイシー。わずかにピーティー。
初年度4,000本の瓶詰め。

(業者より引用)



新入荷! 駒ケ岳の信州マルス蒸留所限定品
IWAI TRADITION 40% 72cl【Ex- released square bottle】by MARS KOMAGATAKE
岩井トラディション 40% 720ml 旧ボトル・終売品本坊酒造

2014年12月23日
【旧ボトル】岩井ポットスチルのブレンデッドウイスキー
ウイスキー製造のシンボルとも言える蒸留機(ポットスティル)。
マルスウイスキーの歴史はこのポットスティルなくしては語る事はできません。
本坊酒造のウイスキーブランド設計と製造指導をした人こそ、「岩井喜一郎」氏であり、
この方こそが、マルスウイスキーの生みの親です。
「岩井トラディション」は、このポットスチルで蒸溜されたウイスキー原酒をベースに、
数種類のウイスキー原酒を絶妙なバランスでブレンドしたブレンデッドウイスキーです。
(業者より引用)



ウイスキーと熟し柿の出会い
2014年12月19日

2ヶ月ほど前であろうか。
テレビを見ていたら、サントリーのチーフブレンダーが、ゲストで登場していた。
彼はサントリー「響」の生みの親で、「響」は世界で称賛されている。

その番組の最後近くに、ウイスキーに合うつまみとして、羊羹をさり気なく紹介した。
私も以前からウイスキーに、「羊羹や甘納豆などの甘いものが合う」の持論を持っていたので同感した。
私は1ヵ月前から、我ながら吹きだしてしまうのだが、痛風になってしまった。

朝、左の足の親指の付け根辺りが、猛烈に痛い。
見れば足の甲全体が、腫れあがっていた。
病院に行き診察をしてもらうと、医者はにやりとして言った。

「これは典型的な、痛風の症状です。駆け出しの医者でも分かります」
それ以来、毎日の歩行もままならず、ロボット歩きの情けない毎日であった。
その時、普通に歩けることの有難さを痛感した。

今は恢復し普通に歩けるようになったが、毎日欠かさなかった、片手片足の腕立て伏せが出来ず、忸怩たる思いであった。
今は親指と人差し指の日本指腕立てや、腹筋とスクワットは出来るようになった。
だが痛風になると、プリン体の含まれる酒や食事に、いろいろな制限がかかった。

ビールは駄目だが、蒸留酒のウイスキーなどはOKである。
日本酒も醸造酒だが大丈夫のようだ。
だが日本酒は駄目だと言う人もいる。

と言うことは、どちらでもよいと言うことで、飲みたければ程々に飲めばよいと結論する。
だがそれなりに、日本酒は適量を飲むに越したことはない。
私の店は洋酒が専門のバーなので、自宅で日本酒を飲むと、一日が終わったことを実感できる。

ビールや日本酒も、ストレスをためない程度に、心して飲めばよい。
人間にとってストレスが万病の元である。
さてビールを減らし日本酒も制限となると、問題なしはウイスキーである。

深夜の旨酒に、ウイスキーが本格的に加わることになった。
昨日も山形県鶴岡の酒「白梅 俵雪」を飲み、その後ニッカウヰスキー「竹鶴ピュアモルト」を、氷がいっぱいのオンザロックで飲む。
冷蔵庫を開けると、大きな柿が入っていた。

手に取ると熟した柿の手触りが伝わる。
今日のウイスキーのつまみは柿にしよう。
包丁で柿の皮を剥く。

包丁を入れると皮目が沈む。
さらに包丁を刺し込み、静かに優しく皮をむいてゆくと、艶々とした飴色の果肉が顔を出す。
皮が剥かれたところを、指で優しく握ると、親指が沈み指跡が残る。

皮を剥き終わり皿に移し、ウイスキーを啜りながら、果肉に手を伸ばす。
箸で熟し柿を、小さく取り分ける。
箸が飴色の柿身を挟むと、果肉は柔らかい羊羹のように、小さく切り離れる。

そして口元へ運び口の中へ。
歯と舌で柿の感触を愉しみながら噛むと、マシュマロの様な柔らかな触感と、熟し柿の濃厚な甘味が、口の中に充満した。
その鄙びて素朴な甘味が溢れる中に、私はウイスキーをさらに口に含む。

ウイスキーのスモーキーフレーバーと、ウイスキー特有の甘さが、季節が贈る熟し柿の甘味と、見事に調和する。
かつて美食家ブリア・サバラン(Jean Anthelme Brillat-Savarin 1755年-1826年)が『美味礼讃』で語っている。
「新しい料理の発見は、新しい星の発見よりも、人々を幸せにする」と。
洋の酒と和の食との新しい出会いは、なんと愉しいことかな。




海の釣果の贈り物
2014年12月17日

安房勝浦誕生時
こちらからどうぞ↓
http://www.p-poppo.jp/1diary2014-12-14-hiramasa-sashimi.html




作家佐多稲子著「私の東京地図」懐かしき上野界隈
2014年12月11日

こちらからどうぞ↓

http://www.p-poppo.jp/1diary2014-11-22-sata..html



新入荷!  タリスカー ポート リー ポートカスク フィニッシュ 45.8/700
TALISKER PORT RUIGHE FINISHED IN PORT CASKS
2014年12月8日

アメリカン・オーク樽とヨーロピアン・オーク樽のリフィル樽、ヘビーにチャー(焦が)した樽の3種の樽で、
熟成させた原酒をヴァッティングし、ポートワイン樽で数か月のフィニッシュをかけたもの。
ちなみにポートリーとは、同蒸留所があるスカイ島の北東部にある港の名前です。
(業者のコメントより引用)




晩秋の嵐山渓谷を訪ねて
2014年12月5日

こちらからどうぞ↓
http://www.p-poppo.jp/1diary2014-11-23-ranzankeikoku.html



小雨は運河に情趣を湛える!
2014年12月3日

(今年撮影した、埼玉県にある、嵐山渓谷の秋です)

ビルの6階から、小雨降る窓外を眺める。
前面に広い運河が横に伸びる。
その運河沿いの道路を、トラックが切れることもなく、忙しげに流れてゆく。

運河は雨霧に咽び、彼方に船荷を積み下ろす、紅白模様のクレーンが見える。
その前を褪せた緑色の船を、水色のタグボートが、右手から左へ曳航してゆく。

そして運河は行き止まり、90度の舵を切り、岸壁に立ち並ぶ、倉庫群へ消えていった。
空は薄墨を流したように、重く垂れこめる。
その彼方に大きな観覧車が、蜃気楼のように朦朧と姿を見せる。

右手に目を移すと、ひときわ白い雲がたちのぼっていた。
きっとどこかにある、焼却炉の白煙なのであろう。
運河は静寂を湛え、灰色の鏡面のようである。

すると深い雲間から、一筋の光が零れた。
やがて曙光のように、空を茜色に染める。
束の間の華やぎも一瞬に消え、薄暗く重たい空に戻った。

寒々とした運河に、時折風が吹き寄せ、さざ波がたつ。
灰色に沈む景色に、微細な鱗模様が流れる。
12月1日の午後、前面に広がる景色は、幽玄な雅趣を奏でていた。




出来たてのプースカフェ23層!
2014年12月2日

出来たてのホヤホヤ!
23層のプースカフェ。
お客様が撮影してくれました。
ベリーグッドです!

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