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JULY.2010.8

2009.8.16佐野厄除け大師さまにて  静岡県寸又峡「夢の吊橋」にて2010.7.25撮影

お酒の話を更新
愛の行方は、お酒で分かる?
2010年8月28日




今こそ、夏目漱石の時代

2010年8月25日

このところ、なんとなく夏目漱石を読んでいる。
漱石が生まれたのは、1867年(慶応2年)のことである。
同年に生まれた人物に、正岡子規、南方熊楠、幸田露伴などがいた。
さらに、 豊田自動織機を創業した、豊田佐吉も名を連ねる。

ついでに書き述べるならば、この年に、幕末の志士、高杉新作、坂本龍馬、中岡 慎太郎が死去している。
まさに、夏目漱石の生きた時代は、激動の幕末を終え、開国した明治と軌を一にする。
それ故、廃仏毀釈 に始まり、伝統的文化を破壊してまでも、欧化へ驀進する蒙昧な時代でもあった。
そして、不幸にも、日露戦争で、日本は奇跡的な勝利を収め、西欧列強に加わることになった。

清国のように、西欧の餌食となり、国家は侵略され占領・分割される危機を乗り切った日本は、一気に一等国になった。
巨大なロシアに勝ったことで、自信を喪失していた日本は、戦勝に酔いしれ、物質的に豊かさを求める文明国家を目指す。
やがては、満州に侵略し、第二次世界大戦で、悲劇的な結末を迎えることになるのだが。
そんな明治の時代に、日本のあり方を、夏目漱石は絶えず自問自答しているのだ。

全てが、西欧化し、物質文明を求める知識人や政治家、官僚などの愚かさを嘆きながら、
日本の文化伝統の豊かさ、日本人の生き方を小説の中で表現している。
明治の時代にあって、日本人が、おのれのアイデンティティを確立するために、如何に生きるべきかを描いている。
まさに、物質の豊かさを求め続ける社会は、やがては、何時かバブルの如く消滅する。

現代は、物質的な豊かさと引き換えに、人間の本質である心の豊かさを犠牲にしてしまった。
今こそ、夏目漱石を再認識する時であろう。
日本人が、日本人であること、日本の伝統や文化の素晴らしさを、世界に発信する必要がある。
日本の文化や伝統を理解し、日本語を正確に書き、読み、話すことは、日本人であることの基本である。

最近は、子供の時から、全て、英語で教える学校があるそうだ。
外国語を学ぶことを否定はしないが、その前に、日本語をしっかりと、教える必要があるのではないだろうか。
言葉は、伝達ツールである。
しかし、国語を学ぶことは、その国の文化を学び、文化や歴史を思考する事でもある。

インターナショナルであることにおいて、外国語は必要であることは勿論である。
しかし、インターナショナルであることを、すこし浅薄に、理解しているのではないのではないだろうか。
自分の生まれ育った国の歴史や文化を認識し、世界に堂々と発信できることが、真のインターナショナルである。
ナショナルであることは、逆説的にインターナショナルである。




秩父路、ジミヘンを聴きながら
2010年8月21日


お酒の話
「中南米の選挙と禁酒法」を更新
2010年8月18日



佐野厄除け大師&秀郷祭りを訪ねて
2010年8月14日


バーの言葉の起源について
2010年8月10日





苛められた1週間
2010年8月7日

今週は少し体調を崩し、快調とは程遠い一週間だった。
先週、猛暑の中、自転車で、要町、小竹向原、王子、十条など、毎日のようにサイクリングをしていたからであろうか。
私の仕事は、夜と昼とが逆転している。
それ故、太陽が輝くと、ついつい誘われて、陽光の下を、年甲斐もなく、動き回りたくなる習性がある。
余りにも強烈な夏の光に晒されて、身体のリズムが狂ったのかもしれない。

そんな時は、休肝日にして、肝臓の負担を和らげてあげればよいものを、それはそれと言い聞かせ、家に帰れば酒を飲む。
それというのも、このところ、自分で購入した酒も含め、息子の彼女のお土産など、冷蔵庫には、美味しい日本酒がたくさん並んでいる。
冷蔵庫を開けた瞬間、笑みがこぼれそうになる。
その酒を、飲み比べなどをしているうちに、夜も白々と明け始めて来る。

すると、新聞の入る音がする。
朝になってっしまう、これはまずいと思い、酒を切り上げ、新聞を持って寝床に入る。
だが、今日の朝のこと。
私は、寝る前には、酒は飲んでも、脂っけのあるものは食べないことに決めている。
だが、どうしたことか、台所に、揚げ餃子が置いてあった。
ついつい、餃子の誘惑に負け、がぶりと前歯で噛み切ってしまった。

その瞬間、ぎくりといやな歯の感触が伝わった。
やはり、不覚にも、またやってしまった。
酒を飲みながら、前歯に手を当てれば、少しぐらついているようだった。
このまま、来週の月曜日まで、もってくれればよいのだがと、微かな期待を寄せる。
しかし、無情にも、前歯はぽろりと落ちてしまった。

翌日、店の前の歯医者さんに出かけた。
すると、シャッターが、まさに、がらがらとうち下ろされた時だった。
そして、来週の月曜日においでくださいとの、笑顔のつれない言葉。
そこで、昔、通院していた歯医者さんに出かけた。
だがそこも、土曜日は午後の1時までで閉まっていた。

顔の前歯がないと、まるで人相は阿呆顔になる。
何としてでも、歯の補修をしなければならない。
そうだ、私の店にみえる歯医者さんの医院は、木曜が休みだから、きっとやっているはずだ。
そして、辿り着いてみれば、土曜日は、午後の6時まで開院していた。
そして、前歯は元通りに、無事に戻った。
先週から今週の週末まで、何かと苛められた1週間だった。






小さな旅&日記を更新
「寸又峡温泉郷を訪ねて」
2010年8月日4



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mr