2008.10.10撮影・日光・中禅寺湖にて

Today's Comment
OCTOBER 2009.10

十三夜の月
2009年10月30日

公園の桜樹の下を歩けば、微かに桜の艶めかしい匂いが漂う。
見上げれば、桜の葉も、秋色に変わり始めていた。
東京はまだ、秋色満載とはいかないようだ。

今日、十月三十日は、旧暦九月十三日。
十三夜の月として、古より珍重されていた。
八月の十五夜の後(のち)の名月、月見の宴が模様された。

僅かに欠けた月を眺め、想像の中に、満月の雅を愉しむ。
子供の頃、まだ、何処の家庭にも、季節を愉しむ習慣があった。
だが、激しくも忙しなく変貌する昨今、生活の中から、季節が失われ始めている。

栗名月とも、豆芸月とも言われる今日の月。
縁台でも出して、秋風をひんやりと感じながら、人肌の酒を酌み交わしたいもの。
と言いながらも、私自身、月を愛でるでもなく、忙しなく仕事をしているのだが。

お酒の熟成と水の分子
2009年10月28日



小さな旅&日記を更新
川越祭り
2009年10月26日


ショットバー・ピーポッポの日本経済新聞掲載記事
2009年10月23日

昨日、ショットバー・ピーポッポが、日本経済新聞夕刊の文化欄に紹介されました。
その時の記事を、写真で紹介いたします。

2009年10月22日(木)夕刊に掲載
私のパソコンとオリジナルカクテル、そして私


印象とはあやふやなもの
2009年10月21日

今日は用事があり、少し早めに家を出た。
そして、駅のホームの何時もの場所へ向かった。
するとそこに、知り合いの噺家の風車さんがいた。
顔の半分を隠すほどに、大きな白いマスク。

マスクの上には、黒い瞳が輝いていた。
だが、決めては、彼の頭だった。
丸く短く綺麗に刈り込まれている。
確信をもった私は、声をかけた。

すると、私を見て、きょとんとした顔をしていた。
そして、私だと分かったみたいだった。
私の身長は172センチ強、決して大きい方ではない。
だが、外で会うと、かなり大きく見えるらしい。

長い付き合いのお客様と、外で会って、声をかける。
すると、きょとんと、怪訝な顔をしている。
ピーポッポですと言うと、吃驚、頭を縦に振って、ああ!とがってんする。
そんなことがよくある。

私の店のカウンターの中は、客席より一段低くなっている。
だから、お客様に対する時は、かなり低い角度で接することになる。
しかし、外で会う時は、こちらがお客様を見下ろす角度になる事も多い。

だからきっと、別人に思うのだろう。
それにしても、身長が182センチもある人に、
僕より大きいでしょうと、言われた時には驚いた。
人の印象とは、こんなにも、あやふやなものなのですね。

●追記●
昨日、日本経済新聞が取材に来ました。
明日の夕刊か、来週の木曜日の、夕刊の文化欄に掲載されます。
私の写真とお店、そして私のオリジナルカクテルなど、色々と書かれていますよ。

お風呂に車が付いている?
2009年10月17日

「Yさんのマンションの名前、何回聞いても憶えられないのよね」
するとママ、「○○○○でしょ、やっと憶えた」
Yさんは引っ越して、1年半位経つという。
そして、引っ越してきて以来、私の店に来店してくれる。
だが、残念なことに、Yさんの住む新築マンションは、余り住み心地が良くないらしい。

家賃は、1LDKで、13万5千円と、かなりの高めのお値段。
24時間、ピアノなどの楽器演奏が出来、
ペットもOKという条件に、惹かれて住んだらしい。
ペットが飼えるマンションは、最近はかなり多くなってきた。
しかし、楽器の練習が、24時間出来るマンションは少ない。

ところが、住んでみて分かった事は、防音が完璧ではなかった。
隣の住人が、毎日、大音響で掛けるCDの音が、がんがんと伝わる。
深夜でも、のべつ幕なしに、激しいリズムの曲が、部屋に容赦なく響く。
「マスター、このマンション、問題物件だと思います。
住んですぐに、マンションの名義も変わりましたから」

すると、Yさんの連れのチャーミングな女性Tさん、
「マスター、お風呂が動くんです」
「何?、それ!」
Yさん、「親父が設計事務所をやってるでしょ。訊いてみたの、どう言うことか。
そしたら、そのバスタブは最新式なんだって。新規のお客様に貸す時、
バスタブだけ、交換できるようになっているそうです」
Tさん、「タブに車が付いているから、ぐらぐら動くの。気持ち悪いんです」


ちょっとエッチな、引き裂かれた夢
2009年10月13日

最近はキャバクラなどの客引きが目立たなくなった。
そのせいか、私の店のある大山界隈、古いキャバクラも姿を消した。
だが、深夜にもなれば、背のすらりと高く、なかなかチャーミングな若い女性が、客引きをしている。
少し中国語風の日本語で、「ね〜、寄っていかない」と、独りごとのように囁く。
きっと、酔っ払いついでにお供をすれば、着いた先、かなりやり手の年増女性が、お相手となるのか。

ある日のこと、Oさん、大山を散歩してたら、それ風(?)のマッサージの看板を目にした。
大好きなOさん、今日は財布の中も潤沢、早速、玄関を開けて中へ。
そこには、若い綺麗な女性がいた。
そして、ベッドに横になり、マッサージをして貰った。
それはそれは気持ちの良いマッサージだったそうだ。

だが、何時まで経っても、待てど暮らせど、マッサージは続く。
もう時間が終わってしまうー。
あれはどうしたんだ。
すると、「終わりましたが、延長しますか?」
なるほど、そういうことか。
ここまできたら、勿論、延長あるのみ。

そして、またもや延々とマッサージは続いた。
Oさん、何時来るのだ、何時お声がかかるのかと気をもんだ。
だが、空しくも時間は経過した。
無残にも、Oさんの儚い夢は、またもや幻に消えた。
「マスター、揉まれすぎて、身体がグニャグニャになりました」

25周年に深謝!
2009年10月10日

夕刻の5時半ともなれば、すっかり日も落ち、冷涼な空気がしみる。
何処やらか、鈴虫の鳴き声が響き、金木犀の妖艶な匂いが流れ漂う。
今年も、昨日、10月9日を迎えた。

25年前のこの日に、私のお店は誕生した。
私が37歳の時だった。
振り返ってみれば、なんと四半世紀も経っていた。

多分、これから先、さらに、25年を、現役で働くことはできないだろう。
まあ、気力体力が続く限り、現役で頑張るつもりだ。
お店に来れば、好きな音楽を聴き、心愉しい調度品や飾り物に囲まれ、
さらには、素敵なお客様と毎日会える。

ジョン・レノンもジャクソン・ブラウンも、10月9日生まれだ。
これもきっと何かの縁。
皆様のおかげで、今年も無事、25周年を迎えられたことに深謝!

台風18号と深夜のお客様
2009年10月8日

大型台風18号の影響か、昨日はさすがに暇だった。
だが、その雨の中、深夜の12時過ぎ、お客様が二人でやって来てくれた。
風はそれほどでもなく、外はすでに激しく雨が降り出していた。
寝静まった静かな町、路上を流れ走る雨の音さえ、大きく響き始めていた。

お客様が帰ったのは2時半。
車に乗って家路を急ぐ。
さすがに川越街道は空いていた。
フロントガラスを、ワイパーが、迸るほどに強い雨を、
右に左に、激しく、拭き払うが、視界は開けず。

家に辿り着き、焼酎のロックを飲みながら、テレビで台風情報を見る。
奄美大島や喜界島などは直撃され、九州全域が暴風に晒されていた。
やがて、早朝、東海地方へ上陸する予報が流れる。
どうやら、私の最大の関心事、東京への上陸の脅威は避けられたようだ。
そして、安心して寝床についた。

さすがに、深夜の酒を飲みすぎたせいか、
眼を覚ませば、大きく昼時を過ぎていた。
朝刊を読み終わり、テレビでニュースを見れば、台風が大きな爪痕を残していた。
台風の上陸は、2007年9月以来、2年ぶりという。

近畿地方の南海上を進んでいた時は、最大風速が45メートル。
東海地方に接近していた時は、最大風速が40メートルという。
台風はまだ、東北地方へ北上している。
被害が最少で収まることを願うばかりだ。

バイク好きと混浴
2009年10月5日(月)

バイク好きのSさんが、友達と来店した。
「Sさん、バイクの季節が来ましたね。何処かへ出かけた?」
「伊豆や長野や群馬辺りに出かけてるかな」
「一番近くでは何処?」
「湯西川ですか」

「良いですね。川治から行ったの?」
「いいえ、川治は帰りのコースでした。一車線の凄い峠の道を行きました。少し、怖いぐらいでしたね」
「湯西川なら、平家の里は行った?」
「前まで行きました。時間もないので、中には入りませんでした」
「結構、中は面白いよ。落ち延びた平家の集落の建物が沢山あって」
「そうだったんですか」

「湯西川には泊まったの?」
「現地で探して、民宿みたいな処に泊まりました」
「僕らは、湯西川には泊まらずに、鬼怒川に泊まった。
今度は湯西川に泊まってみたいな。湯味も濃そうだし」
「旅館の中にも温泉はあったんですけど、外湯があるので出かけました」
「いいね、外湯は。僕も必ず出かけることにしている」

「扉を開けて中に入ったら、混浴って書いてあるの。やった!って喜んだのね。
すると、すでに、土地の男の人が二人、中に入らずに、座って待ってるの。
如何したのですかと聞きました。
すると、答えは、すでに、女性が温泉に浸かっているので待っているのだと。
なーんだ、がっかり!。それじゃ、混浴にはならないじゃないの」

「きっと、それで良かったのよ。中におばちゃんでもいたら、大変。
おにーちゃん、もっとこっちへいらっしゃいよ。
照れちゃってかわいいんだから、なんて言われてからかわれるから。
日本は温泉の国。
今でもたくさんの混浴温泉がありますね。

可愛いい来訪者
2009年10月2日

街路樹の木の葉も赤銅色に変わり始め、すっかり秋めいてきた。
爽やかな空気を入れるには、お店の玄関を開けておけばよい。
すると、玄関に何か気配・・・。
眼をやれば、子猫がちょこんと、こちらを向いて座っていた。

眼はくりくりと、瞳は愛らしく輝いていた。
すこし茶色がかった黒のキジトラ。
瞳孔は金色に輝き、つぶらな瞳で、物欲しそうに、こちらを見ている。
生後3ヶ月くらいの新顔の野良猫ちゃん。
きっとお腹が空いているのだろう。
お皿に牛乳を入れて出してあげた。

すると、人の気配を感じた猫ちゃんは、玄関から外へ。
やがて、のそのそと、様子を窺いながら戻って来た。
そして、牛乳を見つけ、ぺろぺろと舌で掬って飲んでいる。
だが、道路で物音がすれば、さっと身がまえ逃げる用意。

危険が去れば、また、お皿の牛乳を飲み始めた。
その間も、終始、油断せず、警戒姿勢。
やがて、お皿の牛乳も飲みきり、玄関の入口に、ちょこんと腰を落とす。
店の近くの路地裏に、この猫ちゃんと、瓜二つの野良猫兄弟が三匹いる。
だが、私の店を訪れるのは、毎回同じ猫だけだ。

だが、牛乳をあげても、決して、私にはなつかない。
私のことが嫌いでないのは、顔を見ればわかる。
正真正銘の代々の野良猫の子供。
人間に対する警戒心が強い。
もう少し、人懐こかったら、きっと、誰かが拾って、育ててくれるのだが。

だが、野良猫には、野良猫の生き方がある。
人様に媚びない、毅然とした生きざま。
飼われ猫に比べ、野良猫の命は、四分の一くらいらしい。
厳しい自然に晒されながら、生き抜くのは大変なのだろう。

それにしても、私の店のある板橋区大山界隈、野良猫が多い。
初めて、この地へ引っ越してくる猫好きには、たまらない土地のようだ。
どの人も一様に、にこにこしながら、「マスター、野良猫が多いね」と言う。
だが、どの猫も、人にはなかなか懐かない、生粋の野良猫。
野良猫の矜持は、凛々しくも気高い。

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