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April 2009.04



当てもないドライブ、秀麗な富士山のプレゼント
2009年4月29日
今週の日曜日、春日に誘われてぶらりとドライブへ。
と言っても、ゆっくりと午後の3時半ぐらいに出かけたのだが。

何所へ行くいう当てもないもない昼下がり。
取りあえずは、川越街道を下ることにした。
道は意外と混んでいた。

そこそこに、暇にあかして下る川越街道。
通るたびに、ショッピングセンターやら、飲食店がオープンしている。
勿論、潰れて廃墟同然に、惨たらしい夢の跡を晒す店舗や会社もある。
それだけ、生き馬の目を抜くほどに、商売の難しさを証明しているのだろう。
やがて、川越市を通過し、一路、入間・八王子方面へ進む。

やがて、狭山の丘陵が左手に続く。
武蔵野の面影を残すなだらかに長い稜線。
雑木林が、長くなった春陽に、陰翳を深くしていた。
久し振りの陽光は強く、車窓から薫風が流れ込む。
そして、国道16号をさらに進めば、入間を過ぎた辺りだろうか、
正面に富士山が、どーんと山容を現した。

すでに、暮色も漂い始めたころ。
春靄の彼方、雪を戴いた霊峰富士は、神々しくも耀いていた。
すでに、日は落ちかかり、空は灰おびた鈍い朱色に染まり、銀嶺は鈍く浮かび上がる。
幾筋にも流れる雲も、朱を帯びた金彩に滲む。
東京のはずれで、これほどに見事に、大きくて秀麗な富士山を眺められるとは。
静岡に行っても、これほどの富士山を見ることは滅多にない。
当てもないドライブ、こんなにも、素晴らしい贈り物を貰えるから愉しい。

小さな旅&日記を更新・2009年4月27日
「志賀高原の麓・渋温泉を訪ねて」

日本人のもてなしと、茶の心
2009年4月23日
旅へ出て、ホテルや旅館へチェックインする。
そして、ロビーで受付を待つ間、係りの人が笑顔で、温かいお茶をサービスしてくれる。
そこには、その土地の銘菓も添えてある。

飾り気のない清楚な茶碗を両手で持つと、薄緑の程よく温かい、日本茶の温もりが手に伝わる。
茶碗の口淵に口を添えて、ゆっくりと飲み込むと、茶のほろ苦さと、上品な甘みが優雅に広がる。
長い旅の一日の疲れが、この一服のお茶で癒される。

さらに、記帳を済まし、部屋へ案内されれば、
そこでまた、部屋係の人が、館内の説明をしながら、お茶を淹れてくれる。
日本人のもてなしの基本には、お茶の心が深く根ざしているのだろう。
そして、お茶の心は、岡倉天心「茶の話」を待つまでもなく、日本人の誇りでもある。

「小さな旅&日記」を更新・2009年4月21日
善光寺前立本尊御開帳の後、小布施へ



還暦過ぎ、頑固マスターの強がり
2009年4月18日
昨日の深夜、「はっくしょーん!」と大きなくしゃみをした。
するとお客様が、「マスター、風邪ですか?」
「いや、私は風邪をひかないの」
「そうですよね。風邪はひかなかったんですよね」
「それに、花粉症にもならないの」

するとママが、「そんなこと言ったって、花粉症は、何時なるかもわからないわよ。
明日、なるかもしれないんだから」
「でも、私はならないの。病気には絶対にならないの。癌にも」
こんな強がりを言うと、ママは呆れた顔をして、私をたしなめる。
「あまり、強がり言わないほうがいいわよ!」

還暦過ぎの頑固マスターは、絶対に風邪や病気にはならないのだ。
そんな強がりを公言しているために、病気にはなれないのだ。
私が鼻をぐすぐすさせたり、くしゃみをすると、人は鬼の首を取ったように、
「マスター、風邪ですね」と言って、にこっとする。

だが、頑固マスターは断固、風邪じゃないと言い切る。
実際には、内心、「やばい!風邪かな?」と動揺はするのだが。
しかし、公言している以上、風邪にはなれない。
ぐっと我慢!「私の辞書には、風邪はないのだ!」
すると、翌日、すっきりと風邪は、何処かへ飛んで行ってくれる。

若い人によく言われる。
「マスターだけは、俺達が死んでも、まだまだ生きているような気がする」
でも、私はそんなに、長生きはしたくないのだ。
かつての仲間たちが、どんどんいなくなって、自分だけが生きているなんて寂しい。

最近は、お酒に関しては、とても素直になってきた。
昔ならば、「まだ酔ってない。酔ってたまるか」とお酒の酔いに逆らってきた。
だが今は、飲むにつれ、「良い酒だ。美味い、心地よい。酔った酔った」と、
心の中で呟いていると、気持ちよくほろ酔い機嫌になってくる。
やはり、自然体が一番良いとは、分かっているのだが。

信州にも春の訪れ
2009年4月14日
今週の日曜日、長野県善光寺と小布施、
そして、渋温泉に出かけた。
信濃路にも、少し遅い春が訪れていた。
早暁の善光寺では、上人さまから、お数珠頂戴に授かる。
朝まだき、お寺の境内は、参詣の人で溢れていた。

そして、お昼前、葛飾北斎の天井絵で有名な岩松院へ。
天井には巨大な「八方睨みの鳳凰図」
21畳の天井絵は圧巻だった。

そのあと、渋温泉郷の奥、秘境に近い「地獄谷」へ。
太陽は中天に上り、空の青は濃く、そして、雲海が煌く。
「地獄谷」の源泉からは、むくむくと黒灰色の煙が立ち上っていた。

信州は海抜が高いのだろう。
山間に進むに従い、桜花はまだまだ蕾を抱えていた。
そして、「地獄谷」を後にして、渋温泉へ下る。
渋温泉郷はまだまだ桜満開には遠い。

絢爛たる満開は、今週末辺りだろう。
春霞む信州の幾重にも連なる山々には、
若緑が萌え始めていた。

バーテンダーという仕事に乾杯!
2009年4月9日
今年の1月頃から、順次、那覇基地に配備していたF4戦闘機、20機と、
百里基地に配備していた、F4戦闘機の配備替えが終わったようだ。
かつては、ソビエトなど、北の脅威に備え、
米軍の主力戦闘機でもあるF15を、百里基地に配備した。
しかし、現在、中国は軍事大国化し、日本の南西地域の脅威は、日々拡大している。
そこで、今回の配備替えとなったようだ。

なぜ、こんな場違いなことを書くかというと、
この配備が替えで、那覇基地で、日本の領空を守っていてくれた、
私のお店のお客様が、百里基地へ転勤してきたのだ。
さもなければ、この配備替えなど、私にはあまり関心のないことだ。
だが、知り合いがいることにより、身近な現実として想起出来る。

バーテンダーという商売柄、様々なお客様と触れ合う。
そして、様々な職業の人と話す。
おかげで、色々なことを教えてもらい認識する。
そして、諸々の事に興味が広がる。

先日も、能役者の方に、観世能のチケットをいただき、能楽堂へ出かけた。
今月は、池袋の芸術劇場へ、柳家小満んさんの独演会へ出かけた。
今月は両国の「シアターX」まで、友達の芝居を見に行く予定だ。
様々な職業の客様のお陰で、たくさんの興味と愉しさを、味あわせてもらえる
愉しいかな、バーテンダーとい仕事に乾杯!

「小さな旅&日記」を更新・2009年4月8日
 「小さな旅&日記」
  埼玉・幸手市
権現堂桜堤を訪ねて
  2009・4・5

「小さな旅&日記」を更新
2009年4月6日

   小さな旅&日記
「静岡・三保松原を訪ねて」
   2009・3・23

素晴らしい自然とドーパミン
2009年4月4日
やっと、桜も7分咲きか。
満開を待ちきれない観桜に、人々が、桜名所に繰り出している。
まだまだ、夜桜の下、冷え冷えと空気が肌に沁みる。
さぞかし、今宵の桜の回廊、大勢の見物客で賑わうだろう。
桜の花の下、酒と肴と人との饗宴は愉しい。

明日、我々も埼玉県・幸手まで、桜見物に出かける。
先日、日経新聞で、「日本の桜の名所10」で紹介されていた。
荒川沿に咲き乱れる、長い桜の岸辺の景色は見事なようだ。

美しい花、素晴らしい景色。
燦々と輝く太陽、美味しい空気と心地よい風。
人間の脳に、たくさんのドーパミンが生まれ、
人間に豊かな活力を与えてくれるという。
春から新緑、たくさんの美しい自然を、大いに愉しもう。

卯月の独り看板・柳家小満んの独演会へ
2009年4月2日
昨日、池袋にある東京芸術劇場小ホール2へ出かけた。
開場は6時半、開演は7時だった。
<噺小屋in池袋>卯月の独り看板
柳家小満ん
400人近く入るホールは満杯だった。

先日のこと、お客様が銀座の骨董屋さんに、努めていた頃の話になった。
そのお店は、銀座でも有名な骨董屋さん。
芸術家の大御所も、顔を見せる店だったそうだ。
そこに、ある噺家さんも、よく顔を出したという。

そこで、私は推理を働かした。
骨董屋さんと噺家さん。
江戸の粋と湯呑と推理した。
そして、私の出した答えは、柳家小満ん師匠だった。
東京の落語界を代表する、粋と洒脱の達人。

すると、お客様は吃驚した。
「よく分かりますね」
私のお店には、柳家小満ん師匠の最初のお弟子さん、お2人と今でもお付き合いがある。
だから、小満ん師匠には、勝手に、親近感を持っていたのだ。
そして、今回、そのお客様がティケットを2枚、私とママのためにプレゼントしてくれたのだ。

立錐の余地もないほどに、ホールはお客様で溢れていた。
さすがに、名人。
落語を愛する、私よりも年配のお客様たちが、師匠の話芸をほれぼれと聴いている。 
師匠の噺は、中入りを挟んで2席。
どちらも、50分近くの大ネタだった。
特に、古典の「柳田角之進」は泣かせてくれた。

さすがに、名人の域に達する師匠の話芸は、聴衆をぐいぐいと、
柳家小満んワールドへ、我々を引き込んでいった。
ずしりと重い感動が、帰り道の雨の中、
余韻となって、何時までも心に、心地よく響いた。

「小さな旅&日記」を更新
2009年4月1日
   小さな旅&日記
「静岡・浅間神社を訪ねて」
   2009・3・22
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