所沢航空記念公園へ紅葉狩り
2016年11月27日

どんよりした空が広がる日曜日、「日本の航空発祥の地」、所沢にある航空記念公園へ出かけた。
家を一時頃に出て、川越街道から、国道463号を行くと、目的地に到着した。
天気予報は午後から雨、幸い雨も降らず、車を駐車場へ入れて、公園を散策する。

公園の遊戯施設で、子供たちが遊び、元気な声が響く。
子供たちの元気で、健康に遊ぶ姿は、見るものをほっとさせてくれる。
公園のあちらこちらで、家族づれが子供たちと、のんびりと戯れている。

この公園は米軍所沢基地の返還により、昭和53年3月に、所沢航空記念公園として開園された。
公園を進むと左手に、戦後初の国産旅客機の、YS11中型輸送機が雄姿を見せる。
遠くに子供広場が広がり、寒空の下、親子づれが遊んでいる。

公園はすでに、晩秋の気配が漂う。
さらに進むと、水枯れした川が、寂莫とした趣を映している。
すると右手に、小さな池があった。
 
池にたくさんの真鴨が泳ぎ、カメラを向けると、こちらに向かって泳いできた。
水面に漣を作りながら、優雅に泳いでいる。
時おり顔を水中に入れたり、出したりする姿が愛くるしい。
 
池を離れ小高い丘を上ると、雑木林が遠くに広がり、武蔵野の風情を醸していた。
木々は秋色に染まり、枯れ落ち赤錆びた落ち葉が、大地に散り敷かれている。
その枯れ葉の絨毯を踏み歩くと、枯れ葉のすえた匂いが立ち上る。
 
かさかさと踏み重ねると、柔らかなクッションとなり、ほのぼのと気持ちが和む。
毎日歩くアスファルトの道、硬質で無機質な冷たさとは異なり心地よい。
大地と自然のぬくもりに、人は慰められるのである。
  
天気予報のせいなのか、散策する人影が少なく、静寂が漂う。
紅葉に誘われ行くと、老樹にカマキリの姿が見える。
カメラを近づけるが、驚く風もなく動かない。
 
滅多に出会うことがない、昆虫を見ると、懐かしい郷愁を覚える。
公園の雑木林は、晩秋の佇まいで、来る冬を静かに迎えようとしている。
やがて赤い特殊舗装された、ランニング・コースに出た。
 
紅葉に包まれたコースを、気持ちよさそうに、走り抜けて行く人たち。
のんびりと秋の匂いを、嗅ぎながら行くと、小高い丘に出た。
広葉樹の葉は枯れ落ち、銀杏の木の下は、金色に染まっていた。
 
さらに行くと、右手になだらかな丘が見え、犬を散歩する人たちがいた。
そして遠くに、トレーラーが一台泊り、軽い食事を提供している。
そのトレーラーの脇を行くと、雑木がまばらに広がり、木々の下を紅葉が鮮やかに、大地を染めていた。
秋にはこの鮮紅色が似合う。
今日見る初めての、鮮紅色の秋に、満足しながら行くと、入り口近くに到着した。
肌寒くなった時刻は、すでに午後3時を回っていた。
 

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