氷川神社と大宮公園の名残の紅葉
2009年12月6日
氷川神社の楼門 池に浮かぶ小島
大宮氷川神社豆知識
社伝によれば、孝昭天皇3年(紀元前473年)4月に創建されたという。
当社は武蔵国((東京都・埼玉県))の総鎮守であり、また、
祭礼には、天皇が勅使を遣わす「勅祭社(ちょくさいしゃ)」でもある。
楼門への参道と朱色の神橋 
主祭神は須佐之男命(スサノオ)・奇稲田姫命(クシナダヒメ)・大己貴命(大国主・おおくにぬし)。
武蔵国(東京都・埼玉県)各地にある氷川神社の総本社である。
 
酉の市も終わり、いよいよ本格的な冬がやって来る。
二十四節気のひとつ、大雪(たいせつ)も明日に迎える今日、
名残の紅葉を愉しみに、大宮氷川神社まで出かけた。
 手水舎 舞殿
先月、出かけた時は、すでに日は落ち、参道の照明も灯っていた。
当たり前のこと、社殿への門は、しっかりと閉ざされていた。
拝殿 
時折、隣接するナックファイブスタジアムで歓声が上がる。
どうやら、サッカーの試合があるようだった。
舞殿 
サッカー場へ続く道、ぞくぞくと若者たちが群れだって進む。
我々は紅葉見物を諦め、あてもなく、ぶらぶらと帰路のドライブをした。
 
そして、今日は少し早めに、家を出てやって来た。
時間は3時頃、初冬とはいえ、まだ日は高い。
舞殿前にて 社殿前にて
参道前で、係員が車の誘導をしていた。
指定された位置に車を止めた。
 
無料の駐車場は、車でいっぱいであった。
参道を進めば、正面に神社の楼門が見える。
日本庭園入口 
朱色の緩やかに傾斜した太鼓橋の神橋を渡り、眺めれば、
沼色の神池には、大きな魚影が見える。
 
そして、楼門手前の手水舎で、手を清め、口を漱ぐ。
風格のある楼門を潜れば、正面に、ぴかぴかに磨きこまれた舞殿。
整備された庭園 大宮公園
その奥に、社殿が控えている。
 玉砂利の敷き詰められた境内を、ぎしぎしと踏みしめながら社殿へ。
 
拝殿の中には、たくさんの人が座り、宮司さんんが祝詞をあげていた。
私はお賽銭をあげ、手を合わせる。
 
正月を待つ氷川神社には、若い女性の着物姿も散見する。
女性の振り袖姿は、艶やかで華がある。
池の鯉 
お参りを済まし、氷川神社から、大宮公園へ散策することにした。
すると、右手に、氷川神社の池が見える。
 
時折、間欠的に噴水が吹きあげた。
その向こうに、橋で続く小島が浮かんでいる。
  
透明感のない淀んだ池には、夕日が落ち、
池を取り囲む紅葉した木々の影が、逆さに映っていた。
 大宮公園
池の中には、大きな鯉が泳ぎ、水鳥が泳いだ後に波紋を描く。
 長閑で平和な初冬の夕景色。
   
池の隣には、小さな回遊式庭園があった。
 門を潜り中へ入れば、手入れの行き届いた、こじんまりとした日本庭園。
 
私たちくらいの年齢の人たちが、何組か散策をしていた。
少し小高い庭園の庵から、先ほどの池を見やると、紅葉が夕日に美しく照り映えていた。
そして、庭園を抜けると、大宮公園に着いた。
  
すでに、公園の木々の葉は落ち、地面を赤銅色に染めていた。
閑散とし始めた公園の松の木には、冬装備の蓆が巻かれていた。
 
今はすでに師走、暖冬とはいえ、冬はやはり厳しい。
名残の紅葉も過ぎた公園は、何処か寂しげだ。
 
公園を進み行けば、さらに大きな池があり、池沿いの道を進めば、木々は深くなる。
黄昏時、散策道を走るジョギングの老若男女たち。
  沢山の鴨たち
僅か葉を残した梢に、鴉が一羽とまっていた。
じっと動かず、暮れなずむ空に、黒いシルエットを描きながら、遠くを眺めている。
   
その向こうには、木の陰に包まれるように、ベンチに座る消え入りそうなホームレスの姿。
池沿いに沿って進めば、池にはたくさんの水鳥が泳いでいた。