川越祭りPART3
2009年10月18日
何年前になるのだろうか?
初めて川越祭りに行った日は・・・。
ママの手術の経過も良く、退院が早まった時だった。
手術を終え、病院のベッドで、9.11の同時多発テロのニュースを、
リアルタイムで見ていた時だから、8年前のことになる。
退院後、二人で出かけた、初めての小さな旅だった。
その日も川越へ、ママの運転で出かけた。
そして、川越祭りは、想像以上の賑やかさだった。
豪華絢爛な山車に、圧倒されたのを憶えている。
以来、毎年のように、川越祭りに出かけていた。
しかし、何故かここ4年くらいは、出かけそびれてしまった。
やはり、祭りの喧騒と華やぎは愉しい。
大勢の見物人の群れと、沿道を所狭しと並ぶ露天。
少し強面の露天商の呼び声も、この日ばかりは心地よい。
今はまだ夕刻には早く、街はまだ落ち着いている。
秋の夕、日は釣瓶落しのように落ちる。
やがて、店々の提灯に明かりが灯り、
屋台のお囃子が、一斉に響き始める。
やがて、日は落ち、夕靄に誘われるように、祭りは賑やかに始まった。
無数の提灯に飾られた屋台。
太鼓、横笛、鉦が、お囃子を盛り上げる。
辻々に設えた舞台でも、お囃子にのって、
面をかぶった華やかな装束の踊り手たちが、愛嬌よく舞う。
山車の舞台の踊り手との掛け合いも愉しい。
さらに、それを煽るかのように、
提灯を手にした若衆たちが、ホーライ、ホーライと叫ぶ。
沿道は人の波で、身動きも出来ない。
蔵の町の道路は、祭り一色になった。
立ち並ぶ店の2階席は、特設の観覧席。
酒を飲みながら、ほろ酔い機嫌で、
祭りの華やぎを愉しんでいる。
空は深く蒼く、星々が煌く。
夜が深くなるにつれ、祭りは一気に、高揚し始めている。
次から次へと山車が、威勢よく鳴り響くお囃子に乗って、通り過ぎてゆく。
今日が祭りの最後、先導役も祭り衣装の若衆たちも、かなりお神酒も回っている。
祭りの熱気と迸る汗の中に、人間の原初のエネルーギーが充満している。
その生命の躍動が、祭りの空間を共有する人間たちに、新たな活力を蘇らせる。