初めて川越祭りに行った日は・・・。 ママの手術の経過も良く、退院が早まった時だった。 リアルタイムで見ていた時だから、8年前のことになる。 退院後、二人で出かけた、初めての小さな旅だった。 そして、川越祭りは、想像以上の賑やかさだった。 豪華絢爛な山車に、圧倒されたのを憶えている。 しかし、何故かここ4年くらいは、出かけそびれてしまった。 大勢の見物人の群れと、沿道を所狭しと並ぶ露天。 今はまだ夕刻には早く、街はまだ落ち着いている。 やがて、店々の提灯に明かりが灯り、 屋台のお囃子が、一斉に響き始める。 無数の提灯に飾られた屋台。 太鼓、横笛、鉦が、お囃子を盛り上げる。 面をかぶった華やかな装束の踊り手たちが、愛嬌よく舞う。 さらに、それを煽るかのように、 提灯を手にした若衆たちが、ホーライ、ホーライと叫ぶ。 蔵の町の道路は、祭り一色になった。 立ち並ぶ店の2階席は、特設の観覧席。 祭りの華やぎを愉しんでいる。
夜が深くなるにつれ、祭りは一気に、高揚し始めている。 今日が祭りの最後、先導役も祭り衣装の若衆たちも、かなりお神酒も回っている。 その生命の躍動が、祭りの空間を共有する人間たちに、新たな活力を蘇らせる。 |