夏の江の島へ

2009年07月12日(日)


東京のお盆も明日になる今日、厚木までお墓参りに出かけた。
お昼丁度に家を発ち、2時過ぎにはお墓に到着した。
霊園には、私たち以外に、もう一組の若夫婦と子供がいた。
3人で仲良く、汗を流しながら、お墓をお掃除をしていた。

私たちも、水場から桶にお水を入れ、
柄杓と束子とブラシを持って、親たちの眠るお墓へ。
ママは草むしりをすでにしていた。
私も墓石に水を掛け、ごしごしと洗い清める。
毎回来た時お掃除してあげるからだろうか、
それほどに汚れていなかった。

やがて、お掃除も終わり、
何時も立ち寄る、コンビニで買ったお花を活け、お線香を焚く。
そして、淡い黄色のフルーツを添える。
心地よく煙が立ち上り、膝を落として手を合わせる。
空は青く、遠くに幾重の山並。

霊園を慈しむように、雑木の木々の緑は深い。
何処からか、蝉のジージーと鳴く声が静寂に沁みる。
予定通り、日のまだ高い内に、済ますことができた。
お墓参りは、自分の心を清澄にしてくれる。

そして、何時ものように、
平塚から海岸通りを、茅ヶ崎、辻堂を抜けて江の島へ。
さすがに夏の江の島、ひときわ賑やかさが際立つ。
道路わきの店には、たくさんの人が溢れ、
水着姿、カラフルなシャツや、タンクトップ姿で寛いでいる。
江ノ島大橋に出れば長い渋滞。

のろのろと橋を渡りながら浜を見やれば、
色とりどりの水着姿の若者や子供たち。
遥か海上には、たくさんのウィンドーサーフィンの帆が揺れる。
波は静かで、空は青く、かなた遠くは霞んでいる。
橋を渡り切ると、さらにさらに、たくさんの人で溢れていた。

江ノ島神社へ続く、参道入り口の大鳥居には、
八坂神社の幟が翻っていた。
登り坂の参道は、人で埋まっている。
さらに、海岸端にある大きな駐車場は満杯だった。
何時もならば、ここに車を停めて、神社へ参拝。
さらに、景色も一変する、江ノ島の裏手の岩場まで散策するのだが。

この人混み、今日はこのまま引きかえすことにした。
ママはすこし残念そうだが、車を降りることもなくUターンした。
さすがに、帰りの大橋は空いていた。
だが、鎌倉へ向かう海岸沿いの道は、やはり渋滞している。
やがて、時々立ち寄るエスニック料理の店の前に来た時思い出した。

そうだ、稲村ケ崎食堂へ行こう。
前回は分からず仕舞だったが、
今回は、渋滞のせいで、ゆっくりと探せる。
すると、店はあった。
Mちゃんは、まだ勤めているのだろうか。
だが、駐車場が見つからず、後ろからは車が続く。

店の場所は確実に分かった。
次回、間違いなく立ち寄ろう。
この先を少し行けば、左にコンビニがある。
そこで、一休みすることにした。
さすがに、駐車場は満車だった。

だが、すこし待つと空いた。
店で、ビールとコーヒーを買って、カメラと三脚を持って海岸へ向かった。
防波堤には大勢の若者が座り、のんびりと前方に広がる海を見ている。
急で狭い砂かぶりの階段を下りて、橋を渡ると砂浜だった。
赤茶けた昆布が、浜に打ち上げられていた。

浜には海の家などなく、
江ノ島の隣だというのに、何処か長閑な風情。
砂浜にはパラソルやチェアーが置かれ、
水着の人たちが、浜風を愉しんでいる。
浜辺では、子供たちが水遊びをしている。

遠くには、夕靄の中、絵の島が浮かび、
山頂のタワーは空に突き出ていた。
そして、穏やかな海の微かな波を受けて、サーファーが遊ぶ。
磯の香りを乗せて渡る、柔らかな海風を、
たっぷりと浴びながら、飲む缶ビールの味は最高だった。