旧古川庭園のバラ園散策
5月18日(日)

(明治の元勲・陸奥宗光の別邸ー設計は、英国人建築家ジョサイヤ・コンドル)
旧古川庭園のバラが満開だとテレビで知って、早速出かけた。
前日、モルトウイスキーをかなり飲みすぎた。

目を覚ませば、まだかなり酒が残っている。
このところ、土曜日に酒を飲みすぎるきらいがある。
10年くらい前、アルコール性肝障害になり、
7ヶ月くらい、毎日、病院で点滴をうった。

それ以来、酒は飲んではいけないことになっている。
だが、酒のない寂しい生活より、
命を少しずつ縮めてでも、友達と楽しく酒を飲んでいたい。
でも、程々を知らなければ、何時か身体がパンクする。
こんどやったら、命の上積みはないだろう。
だから、身体に優しい飲み方をしなければいけないと、毎度、自戒する。

相撲を見終わり、午後6時頃家をでる。
中仙道から西巣鴨経由で、明治通りで飛鳥山へ。
それから、本郷通りで目的地・旧古川庭園に到着。
近くの駐車場へ車を停め、正門へ。

入園料150円を払い中へ。
都立の庭園なので、入園料が安いのが嬉しい。
今はバラの盛り。
木々の向こうに、ライトアップされた赤レンガの洋館が見える。

どこやら、ボサノバを歌う女性の声。
洋館をバックにして、特設舞台があった。
若い女性シンガーが、ギターを弾きながら歌っていた。
緑の芝生には大勢の聴衆が、芝生に腰をおろして聞いていた。

私達も、ベンチに座り聴く。
ボサノバの気だるいリズムと、
まどろみのメロディーは、人の心を癒してくれる。
すでに時間は7時。
この時期だけ、旧古川庭園はライトアップして、9時まで入園できる。

ボサノバのサウンドを、心地よくききながらバラ園へ。
洋館の前に色とりどり、鮮やかなバラが咲き匂う。
バラには照明があたり、美しく浮かび上がる。
赤、黄、白、桃色、橙、紫、深紅のバラには、それぞれに名前が付いていた。

老若男女の見物客が、バラを写真に収めている。
そして、バラを背景に写真撮影を楽しんでいる。
ライトアップして、夕闇に浮き上がる煉瓦色の明治時代の洋館。
その前に、端正でゴージャスなバラの饗宴。

さらに奥に進むと階段があった。
階段を下りて振り向けば、真正面に、ライトアップされた洋館。
夜空にくっきりと、お伽の国の建物のように浮き上がっていた。
そして、さらに進むと、深い森があった。
子供時代、カブト虫を取りに行った時の、懐かしい、夏の木々の匂いが漂う。

東京の喧騒を忘れたかのように、静寂にして森閑。
木々の清らかで、豊かな命脈が、我々の生活の滓を洗い流してくれている。
自然の力が人間の免疫力を高めてくれているのだ。
花を愛で、木々に包まれることは、人間に原初の力を蘇らしてくれる。
人間は自然と共生をさせて貰ってるのだ。